D’O@Milano

2ケ月前に11月の予約が取れたミラノのD’O(ディー・オー)。ミシュラン1つ★にして革新的伝統料理で注目のダヴィデ・オルダーニの店。詳細は「料理王国」2005年11月号をご覧下さいませ。で2ケ月先まで予約が取れない店なのでトリノから濃霧&高速道路ほぼ全面工事の中、120km走って食事に行く。RHOで下りてミラノ郊外CORNAREDOにある街道沿いの店。

前菜、私は定番のチポッラ・カルメラータ。タマネギの半割を甘くカラメリゼして、パルミジャーノの温かいソースを下に、冷たいムースを上にトッピングした前菜。甘い料理だが忘れがたい甘み。相方は鱈の蒸し物。次いでプリモは胸腺肉のリゾット。カルナローリ種の米はいうならばイタリアのササニシキ。リゾットに最適のブランド米で古々米状態が一番いいという。これをリゾットにしてリー・ド・ヴォーとともに甘めのアチェート・バルサミコ・ストラヴェッキオで仕上げる。リゾットが美味しいミラノ〜ピエモンテにかけてのゾーンだがこれは秀逸。セコンドはトリッパを蒸してまたしても甘口ソースで仕上げ、レタスを上下から挟んだ料理。普段よく目にする細切りトリッパと違い、ざっくりした食感は未知なる官能。

ドルチェのレモン・ムースは甘いものを食べ続けた後だけに酸味ひときわ、好印象にはならなかったが、通常和食にのみ使うといわれる甘味をうまく用いて旨味に変えるワザと、4人で合計12皿食べた中、サラダ仕立の1品をのぞいて全ての食材を加熱し、しかも脂を極力落として飽きさせず、満腹にさせず、旨味はあるがカロリー低い、という調理法はイタリアの最先端を行くもの。ワインはMarchesi de’GresiのBarbaresco2001。非常に高いレベルのイタリア料理。すかさず次回の予約をしたがまたしても2ケ月後で今度は年明けの1月22日。例えフィレンツェから車を飛ばしても行く価値あり。
帰りはまたしても濃霧の中トリノまで120kmぶっ飛ばし、ホテルに着いたのは日付も変わった深夜1時。MASA