Baratta@Busseto

久しぶりのブッセート。ジュゼッペ・ヴェルディの故郷を訪れたのは、5年ぶり。そのときは5月の気持ちいい季節、今回は、しばれる2月。畑は雪に覆われ、側溝には氷が張っている。パルマ近郊の田舎町ブッセートは、午後は閉店している商店も多く、まさに冬眠中といったところ。

開いていたのは、バール、パスティッチェリア、そして、一日中ヴェルディのオペラがかかっているサルサメンテリア・バラッタ。白い茶碗でランブルスコを飲ませる居酒屋だ。つまみはクラテッロ、カポコッロ、サラミ、パルミジャーノに、自家製のサルサ。これを、表面固く、中は真っ白で柔らかくつぶすと立ち直れない弾力性に乏しいパンにつけて食べる。

それから、クルミ。テーブルに置いてある古くて大げさなクルミ割り機で割って、渋皮を丁寧にはがして食べる。時々、茶碗酒をすすりながら。何時間でもこうしていられるような気がするこういう鄙びた店、フィレンツェにはない。mnm