Spaghetti alle vongole

イスキアから戻って二日目にして恋しいもの、それはスパゲティ。フィレンツェではBuca dell’OrafoもGargaもそれに習って我が家もスパは細めのスパゲッティーニだけれど、ナポリ周辺は断然スパゲティ、それもちょい太めな気がする。そして、その歯ごたえの素晴らしさ、もちっとした腰の強さ、よ〜く噛まないとお腹壊すかもという薄い不安も脳髄をほどよく刺激してくれる。

ところが、このナポリ式スパゲティ、本音のところ、続くとあごといわず胃腸といわずやや疲れてくる。よく噛んで、を日々繰り返していると、今日はちょっとやわ〜いものが欲しいなぁという気分にもなる。でも大抵、その頃にはフィレンツェに戻ることになるので、ギリギリ嫌いにならずに済むという次第。

ナポリとその近郊で食べるなら断然スパゲティ・アレ・ヴォンゴレ。それも、涙型ポモドリーニを散らしたポモドリーニ・マッキアーティで。ヴォンゴレ・ビアンコも美味いけど、そこにこのトマトの旨味が加わると、もう桃源郷。これは他所では味わえないまさに地域限定、満足必定の一皿だと思う。mnm