酒とサルデーニャの日々1 Cumbidu@Cagliari

「イタリアの市場を食べ歩く」(東京書籍)の取材以来3年半ぶりに訪れたカリアリ。今回の目的はサルデーニャ人シェフ、エリオ・コッツァを連れてのサン・ベネデット市場再訪。アラゴスタ、ボッタルガ、チェルニア、オンブリーナ、ガンベリ・インペリアーリ、うんぬんかんぬん。ヨーロッパ最大規模の屋内市場の豊穣ぶりは何年たっても変わらない。金曜日のこの日、いつものように市場は一階も二階も地元客で賑わっていた。観光客は皆無。老舗が一件、また一件と去り行くフィレンツェ中央市場に比べれば、地産地消の精神を何よりもどこよりも受け継ぐべき地元の「市場」としてのアイデンティティは失われていない。

夜は同じく3年半ぶりにローマ通り近くのSu Cumbidu@Cagliariへ。店名は「この一杯は俺のおごり」というような意味の
サルドス。サルデーニャの空豆、カタツムリ、マッシュルーム、プロシュート、コッパ、ロンボ、ペコリーノ2種、パーネ・カラサウ。次いでマイアリーノ・アロストとアニェッロ・イン・ウミド。豚はもちろんのこと、羊が秀逸。写真はカリアリから西へ向ったキアの海岸に近いレストランMirage@Chiaで食べたアサリのフレーグラ。サフラン、ヴェルナッチャ(多分)、アルセッレの強烈な出汁。MASA