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若き農業人の挑戦

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とあるミッションでトマト農家を探していてたどり着いたのが、サン・ミニアートの農園。トリュフの里という認識しかなかったのに、トマト?

その農園の直売所がつい先頃オープンしたというので出かけてみた。有機の露地栽培ゆえ生のトマトはなかったけれど、トマトを使った保存食品が並んでいる。オーソドックスなトマトソース、ぴりっと辛いブルスケッタ用トマトペーストのほか、グラッパ風味のグリーントマトのジャム、グリーントマトのオイル漬けなんていうものもある。ジャムはリコッタのようなフレッシュなチーズに、オイル漬けはそのままパンにのせて食べると美味しい。

主のバルバラは、おじいさんの土地を譲り受けて野菜や果物を作っていたが、より美味しくて面白いものを求めて、pomodoro grinzoso(シワだらけのトマト)とcarciofo sanminiatese(サン・ミニアートのアーティチョーク)の土着の野菜中心に切り替え、さらにその保存食品を作って、土地伝来の味の普及に力を入れているのだという。また、マイナー品種のオリーブを育て、単一品種とブレンドのオリーブオイルも手がけている。どちらも苦みがしっかりとした素朴で力強い味わいで、昨今の香り高く洗練されたものとは全く別の世界。グリーンハーベストで間引きしたブドウを原料にしたビネガーはフランボワーズのような甘い香りで酸味も柔らかい。

効率優先の農業から、品質と環境に留意した農業は少しずつ浸透し始め、有機農法実践を認定される農園も増えている。それは消費者にとって嬉しいことなのだが、農家は有機栽培の食品につけることのできるBIOマーク一つにつき0.05セントを国に支払わなければならない。これが足かせとなって有機認定を断念する農家もあるという。安くて美味しくて安全な食を管理し発展させる側である国が、同時に妨げにもなっているというのは、残念な話である。mnm

About Manami Ikeda (325 Articles)
大学卒業後、出版社に就職。女性誌編集に携わった後、98年に渡伊。以来ずっとフィレンツェ在住。取材とあらばどこにでも行きますが、できれば食と職人仕事に絞りたいというのが本音。趣味は猫と工場見学。

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