Osteria Paradiso@Palermoに忘れ物をされた方へ

先日訪れたパレルモで●年ぶりに行ったのは昼のみ営業、予約不可、電話無し、のオステリア・パラディーゾ。少々髪が薄くなったクジラひげと二言三言言葉を交わすと「おお、あのときなんか写真撮ってたお前か」と記憶はまだ鮮明な模様。で、ここから始まる口頭試問。「今日のパスタはコン・ブロッコレッティ、タランティーノ、ネロ・ディ・セッピエ、●×△□、@*&%$#???(以下解読不能)」というわけで頼んだのはスパゲッティ・アッラ・マリナーラ・コン・ポモドーロの小盛り、つまりメッツァ・ポルツィオーネ。

向かいに座った相席の大工風情の男は「どっから来た?」「フィレンツェ」「なんでこの店知ってる?」「前にも来た」「何喰うんだ?」「そっちこそ何喰うんだ?」と男同士の腹の探り合い。もとい、会話のキャッチボール。敵さんはスパゲッティ・コン・ブロッコレッティ・アッル・ザッフェラーノの普通盛り(つまり大盛り)を食べて、モレッティの大瓶ラッパ飲みしてさっさと出て来ました。

続いて「セコンドはどうする?」とクジラが聞くので「魚じゃ」と答えると「今日の魚はオラータ、スピーゴラ、サラゴ・・・うんぬんかんぬん」。なので頼んだのはサラゴのアックア・パッツァ。例によってレモンの効いた潮汁乳化ソース、鱗付きでふんわりと蒸し煮した白身プラス、カマ付き。無言でむしゃぶりつくす。やがて手があいたクジラひげが「そういえば、前に来た日本人カップルがお前らの本忘れて置いてったんだよな」という。どうも以前この店に拙著「シチリア美食の王国へ」を持って来て忘れてしまったかたがいらっしゃるようです。

そこで告知です。もし本をお忘れになった方が弊ブログをご覧になったならばこちらにご連絡下さい。シチリア本そのものはさしあげられませんが(現在絶版、近々文庫化?の噂も)代わりの品を差し上げたく思います。ご連絡お待ちしております。MASA