「Sardegna!」Count Downその2

 

ディープ・サルデーニャ、バルバージア地方の奥の奥。ヌオロの北のこれまた山奥に「テストーネ」というアグリツリズモがあります。シチリアの「ミジリシェーミ」、トスカーナの「ラ・チェッレータ」とディープなアグリはこれまでに幾つか体験して来ましたがここはまたすごかった。何せ携帯の電波も入らない道なき道をゆき、ようやく敷地に入ったと思いきや放牧用の柵を自ら開けて羊の群れを横目に見ながら悪路を車を走らせること数十分。その間何度もくじけそうになりながらようやく着いた山奥の一軒家、それがこの「テストーネ」であります。

時刻は昼をとうに過ぎ、店主もこちらもどん底の飢餓状態だったのでいきなり始まる午餐勝負。自家製サラミ、自家製チーズ、肉に野菜にパーネ・カラサウを薄いワインとともに味わいながら店主の語る島の話に耳を傾ける、延々と続く午後の饗宴。地産地消どころか自産自消、食料自給率ほぼ100%の田舎料理は時にハードでありながら、胃袋の奥底に語りかけて来るそんな深い料理でありました。そうしたサルデーニャの真実をつめこんだ胃袋を抱え、強風でコルクの森が吠え続けるのを聞きながら冷えきったベッドに身を横たえる。そんなハードなアグリ体験がしてみたい人はこちらへどうぞ。MASA