VENEZIAにて

某月某日ヴェネツィアへ。というのもここ数日ルッカ→シエナ→ヴェローナ→ヴェネツィア→ミラノ→ローマと家に帰ってはいるものの寝るだけ、というかまともに寝てない日々が続いていてBlogの更新も滞りがちでした。さきほどローマから帰って来てMacに向かう時間を作り、まとめて数本UPしましたが明日からはアマルフィ方面に出かけネット状況が?なので更新予定は未定でございます。こうした問題はVodafoneのキアヴェッタとイタリア用のi-Phone4を買えばいいのですが今時間がないのでこれはそのうちに。

で、こちらはヴェネツィアの話。ヴェローナ経由でヴェネツィアへ着き、2泊3日のヴェネツィア滞在。秋晴れ、爽やかな陽気のこの時期ヴェネツィアはすごい人出で(例によって)歩くのもままならないほど。初日はサン・マルコの夜景撮影の後、翌日は早朝からサン・マルコ→リアルト→ペスケリア市場→ドルソドゥーロと歩きに歩く。その間食べたものは以下の通り。

Da Carla@VENEZIA
サン・マルコ広場近くでいつも一杯飲みに行くBacaro@Feltrinelliに行こうと思ったらなんとクローズ。改装中か閉店かは不明、ややショック。で、その近所、エノテカ・サン・マルコに向かう道を左に入ったところにある隠れたオステリア・ダ・カルラへ。前回来たときはエスプレッソを一杯立ち飲みしただけだったが、この夜食事に訪れてみるとすでにほぼ満席。バール+テーブルが数席、というイメージの小さな小さな店です。前菜はボッコンチーノ・ディ・モッツァレッラとペペローニ&ズッキーニのグリルにプロセッコ。野菜はすでに調理済みのものをオーブンで温め直し、冷たいモッツァレッラを添えた料理。小さい店だけにこうした無理をしないおばんざい風スタイルは好感が持てるが、果たしてパスタとかはどう作るつもりなのか?と思いきやカメリエーラが奥の奥にある扉に向かって「ファイ・ウン・スパゲッティ・アル・ネロ・ディ・セッピア、タナカ!!」とか叫んでる。

もしかして厨房には日本人料理人が?果たして出て来たイカスミのスパゲッティはヴェネツィアとは思えないコシのあるアル・デンテで量もしっかり、推定80g程度のボリューム。よく見かけるコメントに「うん、アル・デンテで美味しい」とかあるが、アル・デンテであることが何よりも大切、というような風潮には全く反対で、それは大前提。それよりいかにソースや具材と一体感のある一皿を作り上げるか、が重要視されるべきだがそれはさておき、このパスタは最近ヴェネツィアで食べたイカスミ・スパの中では秀逸な存在。ついでにソーヴィニョン・ブラン、さらにチョコレートのトルタとレチョート、さらにグラッパ。サン・マルコ周辺ではエノテカ・サン・マルコと同じくきちんとした料理が食べられる希有な存在かも。

Do Mori@VENEZIA
翌日昼は見回りと称し●ケ月ぶりのド・モーリへ。プロセッコ×2、ナスのポルペッティーナと挽肉ポルペッティーナ、立ち食いして10分で立ち去る。

All’Arco@VENEZIA
以前から知っていたが最近その良さを再発見しつつあるバーカロ。ここは夫婦&息子でやってる小さな店だがマイペースの両親とは違うペースでくりくり働く息子が店を支えている、といっても過言ではない。この日もゆっくりゆっくり接客する父と違って「バッカラのクロスティーニですね。ヴィチェンツァ風とマンカテート、どちらがよろしいですか?」と聞いてくれたかと思えば、もひとつ何かクロスティーニ作って、といえば即座にフライパンに向かいルッコラを巻いたパンチェッタを軽く熱してソテー。それに炒り玉子をのっけた熱々の作り立てクロスティーノ「クレアティーヴォ」を出してくれる。しかもこれほど手間ひまかけて作ってくれるクロスティーニは一律1.50ユーロ!!オンブラは?だが、つまみは秀逸。

Gia Schiavone@VENEZIA
アッカデミア美術館からそう遠くない古い酒場、というかバーカロとは呼べないちょっと角打ちさせてくれる酒屋、というイメージが強かったが、この日はつまみもよかったです。ちょっとピンチョスを意識してる?というような内容のクロスティーニはバッカラ・マンテカート、ニシンのマリネ、ツナ&カカオ(!!)というもの。内容はアッラルコには及ばなくとも時代を幾星霜積み重ねて来た重みは一朝一夕には作れない、古い古い酒場。MASA