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Al Portego@VENEZIA

スタンディングかテーブル席かの二者択一

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リアルト周辺、というのもきちんと食事するのになかなか困る場所である。 橋を渡ってペスケリア市場方面へ向かえばド・モーリアッラルコといったヴェネツィアのバーカロ・ランキングでも最上位に位置する名バーカロが密集する美食エリアだが、その反対側はうってかわって土産物屋が密集するエリアできちんと食事ができる店が見当たらない。ヴェネツィアでは一本裏道に入るだけで観光客が全く通らない、まさにこれぞヴェネツィア、といった静寂な空間に出ることがしばしばあるが、リアルト周辺でもそのような裏道を行けば隠れ家のようなバーカロに出会えることもある。

アル・ポルテゴ、はそういう意味ではリアルト周辺にあって使い勝手のいい店である。近くには人気パブ「オランデーゼ・ヴォランテ」があるものの、アル・ポルテゴまでたどりつける旅行者はそう多くない。ましてやその先にある「千のパニーノを持つ店」こと「アイ・ルステギ」までたどりつければヴェネツィア街歩きとしても有段者クラスである。「アル・ポルテゴ」に集まるのはほとんどが地元客、リーズナブル・プライスゆえか学生率も高い。こうした学生たちが固まるのは立ち飲みのバーカロ・スペース。カニカマ(!!)とかカニ爪を使った冷食風串揚げ「スピエディーノ」などをつまみつつスプリッツなどを一杯やるがこうしたチケーティは1本1ユーロ、ととにかく安い。

そうしたカウンターとはうらはらに、テーブル席ではカジュアルながらもきちんとした食事がとれる。店内に大きく掲げられた黒板を見ればその日にある料理がひとめで分かるのだが、そのほとんどはヴェネツィア料理の永世定番。ある日のメニューはこんな具合だった。イカスミのスパゲッティ13euro、ビーゴリ・イン・サルサ10euro、ホタテとアスパラガスのビーゴリ14euro、岩礁風スパゲッティ15euro、かと思えば変化球でトスカーナ風のウサギのパッパルデッレ13euro、さらには南イタリア風のナスのパルミジャーナ10euroもある。セコンドならヴェネツィア風子牛のレバー14euro、あるいはバッカラ3種盛りとポレンタ16euro、あるいはフリット・ミスト16euroか。いずれもスピーディ、オステリア空白地帯にあるだけに意外とリピートしてしまうのはわたしだけではないはず。

Via Castello 6014 Venezia
tel041 5229038

 

匡克 池田
About 匡克 池田 (1161 Articles)
1967年東京生まれ。イタリア国立ジャーナリスト協会会員、フォトジャーナリスト。日本で出版社勤務後独立、1998年よりフィレンツェ在住。「シチリア美食の王国へ」「イタリアの老舗料理店」「フィレンツェ美食散歩」「伝説のトラットリア、ガルガのクチーナ・エスプレッサ」など著書多数。2011年に池田愛美と株式会社オフィス・ロトンダ設立。国際料理コンテスト「Girotonno2014」「Cous Cous Fest2014」で日本人初の審査員となる。 http://www.office-rotonda.jp https://www.facebook.com/ikedamasa

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