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Amblé@Firenze

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イタリア料理のストックフォト10,000点超

古い街並から古い店がどんどん消え、グローバルなメガファッションの 店ばかりになっていくフィレンツェ。それに合わせるかのように増えているのがパニーノの店だ。なかには、’inoのような吟味した食材をオリジナルな組み合わせで食べさせる店もあるが、大部分は観光客目当てのbite & go、手っ取り早く儲けることを目的とする店である。そういうところに地元の人は行かない。特に、美味しく食べることと健康であること両方を目指す人は絶対に。

そんな彼ら(特に女性たち)が最近好んで通う店がある。ポンテ・ヴェッキオのすぐ傍ながら、旅行者渦巻く表通りから一歩裏に引っ込んだだけで驚くほど静かな小さな広場に去年オープンした「アンブレ」だ。コンセプトはfresh food & old furniture、トラメッツィーノ(食パンサンドイッチ)とスープ、フレッシュジュースを出すカフェなのだが、お客が座る椅子、テーブルをはじめ、店に置かれているオブジェや照明、グラス、その他小物などヴィンテージアイテムを販売するショップでもある。

自分のリビングのように寛げる空間で、ライトだけれどきちんと作られた食事が楽しめる場所がフィレンツェにはないことに気づいた3人組が、それぞれの得意分野(料理とインテリア)でアイディアを出し合って始めた。パニーノといえば、普通はクロスタ(外皮)の堅い噛み疲れるパンを使うのが普通だが、食べやすくて疲れないパンカレ(食パン)を使う。お客は普通の白い食パンか雑穀入りの茶色い食パンのどちらかが選べる。具は、定番的なプロシュート・コットや卵もあるが、ユニークなのはそうした主役の具にさまざまな季節の野菜を組み合わせることができる点だ。でも、考えるのが面倒という人には、おすすめの組み合わせ(No.1からNo.5までの定番5種類のほか日替わり1種類)を選ぶこともできる。たとえば、ゆで卵にレタス、ロビオラチーズ、ケイパーを一緒に挟んだ(No.4)はいかにもイタリア的なコンビネーションである。

駅などで売っている賞味期限2ヶ月というおそろしいトラメッツィーノは概してこれでもかとばかりにマヨネーズが使われているが(そのマヨネーズに何が入っているのか考えると食べられなくなる)、アンブレのトラメッツィーノのマヨネーズはごく控えめでほかの具を邪魔しない。それだけでも画期的と思えるほど、イタリアの一般的トラメッツィーノの現状はひどい。最近、食のレベルが上がっていると言われるロンドン、ビオ先進の街ベルリンなどではすでに当たり前になっているこうした形態とコンセプトのカフェは、フィレンツェではようやく1軒目が登場したばかりである。

Piazzetta dei Del Bene, 7a Firenze

055-268528

www.amble.it

10:00~22:00 土曜・日曜12:00~22:00(12:00~16:00はブランチ)

About Manami Ikeda (323 Articles)
大学卒業後、出版社に就職。女性誌編集に携わった後、98年に渡伊。以来ずっとフィレンツェ在住。取材とあらばどこにでも行きますが、できれば食と職人仕事に絞りたいというのが本音。趣味は猫と工場見学。

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