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イタリアのクラフトビール最新評価

スローフード・エディトーレのBirre d'Italia発売中

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先日CIBUSで出会った32 Via dei BirraiのLorenoに刺激され、イタリアのクラフトビールBirra Artigianale最新事情をしらべてみようとEataly@Firenzeに立ち寄った。ここ数年歴史あるインディペンデントな書店がことごとく閉店し、一部の大型チェーン系書店ばかりが目立つようになった現在、食に特化したEatalyの書籍コーナーは貴重な存在である。そこで見つけたのがスローフード・エディトーレから出ている「Birra d’Italia」。Eatalyはもちろんのこと、Assobirraの後押しとローコスト・フードという時代の流れにあったのか、ここのところイタリアでのクラフトビール人気は凄い速度で高まりつつあるように思える。とはいえ流通の問題もあり、一般的にはごくごく一部のマニアあるいは食に敏感な人々の間で知られているだけでイタリア全土、トラットリアでもリストランテでもはたまた町あいのバールでも、クラフトビールが気軽に飲める、というほど身近な存在というわけではない。そんなわけでこの「Birre d’Italia」はわたしたち日本人はじめ、まだ見ぬイタリアのクラフトビールに憧れている人、あるいはレストランで飲んだ味が忘れられずもっと深く知りたいと思う人など、未経験者から有段者までが楽しみながら勉強できる、現在のイタリアでは唯一無二のガイドブックである。

現在は2015年版が発売されているが入手したのは2013年版。これにはイタリア全土227のビール・メーカーと1191種類のビールが紹介されている。その表記は「Osteria d’Italia」などスローフード・エディトーレのガイドブックをすでに読んだことがある人にはおなじみ、例のカタツムリ・マークLe Chioccioleが与えられるのは環境、地域などに配慮している非常に良質なビールメーカーで、2013年度版では15社、そのリストは以下の通りである。

 

Le Chiocciole

PIEMONTE(6)

Baladin / Farigliano(CN)

Loverbeer / Marentino(TO)

Montegioco / Montegioco(AL)

Troll / Robilante(CN)

Pausa Cafe / Saluzzo(CN)

Beba / Villar Perosa(TO)

LOMBARDIA(3)

Birrificio Italiano / Limido Comasco(CO)

Lambrate / MILANO

Birra del Carrobiolo / MONZA

FRIURI VENEZIA GIULIA(1)

Foglie d’Erba / Forni di Sopra(UD)

EMILIA ROMAGNA(1)

Torrechiara / Langhirano(PA)

TOSCANA(1)

La Petrognola / Piazza al Serchio(LU)

CAMPANIA(1)

Il Chiostro / Nocera Inferiore(SA)

SARDEGNA(2)

Barley / Maracalagonis(CA)

Horo / Sedilo(OR)

 

リストの見方はというとまず州ごとに分けられ、社名、場所(コムーネ)の順に表記され、これらがいわゆる三ツ星に相当する第一カテゴリーだ。一目見て分かるように圧倒的に北イタリア強し!中でもこれまでイタリアのクラフトビール・ブームを牽引してきたテオ・ムッソ率いるバラディンBaladinの存在は際立っており、レストランでの提供、750mlボトルの導入などイタリアのクラフトビールの流れを変える画期的な戦略でその道を切り開いてきた第一人者である。

第二カテゴリー、いわゆる二つ星に相当するのがボトルのマークLe Bottiglieでこちらは32 Via dei Birrai、Burtonなど18社がランクインしている。

一方ビール単体での表彰ではクラフトビールの最高峰に位置するのがBirre Slowつまり「スロービール」でワインでいうトレビッキエーリに相当し37銘柄がノミネート。これがイタリアのクラフトビールの最高峰ということになる。ここでも強いのがピエモンテでBaladinがIsaac、Super、Xyauyu Oro 2008と3銘柄でランクインしたのをはじめ実に15銘柄とスロービール全体の40%を占める。それに次ぐカテゴリーがGrandi Birreで58銘柄、これも極めて優秀なクラフトビール、ということになる。

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百聞は一見にしかず、というか百読は一飲にも満たない。夜更けにBaladin片手にBirre d’Italiaひもとく、というのもイタリアの食のトレンドを知る上で必要な時間なのではないだろうか。

匡克 池田
About 匡克 池田 (1161 Articles)
1967年東京生まれ。イタリア国立ジャーナリスト協会会員、フォトジャーナリスト。日本で出版社勤務後独立、1998年よりフィレンツェ在住。「シチリア美食の王国へ」「イタリアの老舗料理店」「フィレンツェ美食散歩」「伝説のトラットリア、ガルガのクチーナ・エスプレッサ」など著書多数。2011年に池田愛美と株式会社オフィス・ロトンダ設立。国際料理コンテスト「Girotonno2014」「Cous Cous Fest2014」で日本人初の審査員となる。 http://www.office-rotonda.jp https://www.facebook.com/ikedamasa
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