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Girotonno2014マグロ料理対決第3戦、イタリアVsブラジル

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大会第2日目はダブルヘッダー。日本Vsスペインに続く最後の試合はイタリアVsブラジルの対決で、その勝者がすでにファイナル進出を決めているフランス、日本とともに優勝を争うことになる。イタリアVsブラジルというと試合開始前から前振りはやはり季節柄W杯。大会委員長であるパオロ・マルキも82年W杯二次リーグ、イタリアVsブラジルの激闘を引き合いに出し、バレーボールなど他のスポーツでも常に激闘を演じてきた2ケ国の激突は大会のハイライトでもあると強調。そのイタリア代表のシェフはサルデーニャ出身のRoberto Serraロベルト・セッラ。ハリーズ・バー@ロンドン、ヴィッサーニなどで経験を積み、現在はオリスターノ近郊にある実家レストランSu Carduleduでシェフを努める。アシスタントをつとめるのはClelia Bandiniクレリア・バンディーニ。S’Apposentu、Andreiniなどサルデーニャのレストランで働いたあとサルデーニャのOgliastra近郊に自分のレストランLucittaをオープンした。まずは例によって国会吹奏とともにシェフの登場。その模様はこちらから。お時間ある方は全員ご起立してご覧下さい。

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イタリア代表ロベルトの料理は「軽く薫製をかけたマグロのトロの低温調理、スイカ、ヨーグルトのグラニータ、カモーネ・トマトのサンゴ礁とともに」Ventresca a bassa temperatura appena affumicata, anguria e granita di yogurt e corallo di pomodoro Camone

ひとくちにVentrescaトロといっても審査員11人+会場の120分を一度に提供するわけだからマグロの部位による個体差は当然出てくる。目の前に運ばれてきたマグロは赤身に近いトロで、塩、砂糖、レモンの皮、ハーブとともにマリネしたあとフライパンで軽く火を通す。スイカ、リコッタ・アフミカータ、トマトなどサルデーニャ食材のグアルニツィーネGuarnizioneとともに味わって完成するという仕掛け。スイカの酸味と甘みがマグロにとてもよく合っていた。

続いて後攻のブラジル代表シェフはMauricio Zilloマウリシオ・ズィッロ。スペインのArzakなどで働いたあと2013年からはミラノのタパス・バー、ビストロRebelot del Pontのシェフ。同店は同じくミラノの一つ星Pont de Ferrと同経営である。服装もそうだが、言動、コンセプトもかなりファンキーというか、野生児、ロックンロール。料理も同じくファンキーでタイトルは「METROPOLITONNO」(=大都露会?翻訳不可、ご想像してお楽しみ下さい)。「今回マグロがテーマと聞いて最初に頭に浮かんだのはジミ・ヘンドリックスのCrosstown Trafficだ。これは都会をテーマにした曲ですが、オレはいままでサン・パウロ、バルセロナ、パリ、ドバイ、ミラノといつも大都会で働いてきた。だから今日の料理のテーマは大都会だぜ!!イエー」と体を揺すりながらしゃべるマウリシオだが、そのプレゼンテーションはというと極めてシンプルなミニマリズモ。例によってマグロのトロVentrescaをナスとタマネギで作った灰をまぶしてから焼いたもの。グアルニツィーネはチェリー、リコッタ、赤紫蘇、そして最後にアクア・ディ・ポモドーロとベルモット、ルバーブで作ったソースをかけてから食べる。これまでのどのチームも基本足し算思考だったのに比べマウリシオの料理は非常にミニマルでテーマも明確、好感を覚えたがいかんせんマグロの鮮度が良過ぎて脂が固く繊維が残っており、全体としてはバランスを欠いた。これはいわゆる熟成frollaturaの習慣が無いこともあるが、マグロの手配は運営が仕切るというシェフの力を越えた部分が左右しているところもあった。以下はSAPORITAの会場でのコメント。

 

La sfida tra Italia e Brasile è sempre inprevedibile, basta vedere la partita di ’82. Stasera a me sono piaciuti tutti due. Protagonista, tonno, tutti due piatti sono ben distinti. Piatto di Mauricio a me è piaciuto perchè minimo ingrendienti, soggetto è più chiaro. Foglietto di SHISO è una guarnizione tipica di cucina giapponese tradizionale come SASHIMI. Meno profumo di basilico pero più rinfrescante. Alla fine mi pulisce la bocca. Mi è piaciuto molto.

82年W杯を見ても分かるようにイタリアVsブラジルの闘いはつねに予測が困難である。今晩の両チームの料理はともに主役であるマグロの存在が際立っておりとてもよかった。マウリシオの料理は最小限の食材のみを用い、テーマがより明確でした。赤紫蘇は刺身のつまとしてよく使われる伝統的な日本の食材ですがバジリコほど香りは無いがより清涼感が強い。最後に口中をさっぱりさせてくれ、とても気に入りました。

 

 

その結果はというと、有料入場者は10点連発で圧倒的にイタリア有利、しかし審査員の採点はブラジルのほうが高かった。結果イタリア8.75、ブラジル8.58でイタリアが決勝に進むことに。しかしブラジルのこれまでの総合2位にあたり、ともに高レベルでの争いだったことを物語っていた。

SAPORITAの採点は以下の通り。

Giudice Tecnica(技術点)  Presentazione(芸術点)

ITALIA       8                                                8

BRASILE                   7                                                9

この結果、決勝戦は2014年6月1日夜20時〜、フランス、日本、イタリアの三者の間で行われることになった。

 

 

匡克 池田
About 匡克 池田 (1167 Articles)
1967年東京生まれ。イタリア国立ジャーナリスト協会会員、フォトジャーナリスト。日本で出版社勤務後独立、1998年よりフィレンツェ在住。「シチリア美食の王国へ」「イタリアの老舗料理店」「フィレンツェ美食散歩」「伝説のトラットリア、ガルガのクチーナ・エスプレッサ」など著書多数。2011年に池田愛美と株式会社オフィス・ロトンダ設立。国際料理コンテスト「Girotonno2014」「Cous Cous Fest2014」で日本人初の審査員となる。 http://www.office-rotonda.jp https://www.facebook.com/ikedamasa
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