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Trussardi alla Scala@MILANO

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マルケージ移転以来しばらくグルメ不毛時代が続いていたミラノだったが、ここ数年もの凄い勢いで活気を取り戻しつつある。その主流は巨匠マルケージの弟子筋にあたるマルケージ・チルドレン「マルケジーニ」たちの活躍だ。「Carlo Cracco」のカルロ・クラッコ、「D.O.」のダヴィデ・オルダーニ、「Trussardi alla Scala」を離れ「Andrea Berton」をオープンしたアンドレア・ベルトンといったマルケージ派以外にも「Joia」のピエトロ・リーマン(スイス人)、「Sadler」のクラウディオ・サドレル、「Aimo e Nadia」といったグラン・メゾン。そして「Park Hyatt」「Hotel Bulgari」といってホテル・ダイニングまで群雄割拠のミラノは、クリエイティヴ・レストラン界において現在イタリアで最も注目されている都市であることに疑いは無い。

その「Trussardi alla Scala」だがモーダとレストランの融合体としてミラノで最も成功。エルブスコの「Marchesi」でシェフをつとめた長身のアンドレア・ベルトンが2つ星までもたらした。ベルトンが店を去った後シェフに就任したのは、ミラノ郊外にあったイタリア史上2番目のミシュラン3つ星店「Antica Osteria del Ponte」出身のルイジ・タリエンティLuigi Taglienti。ミラノ・クリエイティヴの流れを汲む、これまた長身シェフである。

ある日のメニューはこのような構成だった。海老のカクテルCocktail di gamberi、イカのホワイト&ブラックBianco e nero seppia、ホタテのロースト・タラゴンとコテキーノCapasanta arrosto, cardoncelli e cotechino、トマトのラヴィオリRaviolo al pomodoro、レモンのリゾットRiso al Limone、白身魚のハーブ蒸し焼きPesce agli aromi、黒トリュフのティラミスTartufo nero tiramisu、以上7皿。メニューを見て分かるように料理は魚介類中心、これはリグーリア出身のルイジ・タリエンティのアイデンティである。ユニークだったのは低温調理した白身魚(クロムツ?)が火を灯したハーブと一緒に出て来たこと。お焼香料理、とその場で命名したが数種のハーブの香りをうつした料理はとてもはかなく、最小限の香りと食材を効果的に使った構成は、オッソブーコやコトレッタ、ルスティンネガーといったボリューミーでパンチのある郷土料理とは対極を成す、ミニマルな現代ミラノ料理の象徴的存在である。

http://www.trussardiallascala.it/

匡克 池田
About 匡克 池田 (1161 Articles)
1967年東京生まれ。イタリア国立ジャーナリスト協会会員、フォトジャーナリスト。日本で出版社勤務後独立、1998年よりフィレンツェ在住。「シチリア美食の王国へ」「イタリアの老舗料理店」「フィレンツェ美食散歩」「伝説のトラットリア、ガルガのクチーナ・エスプレッサ」など著書多数。2011年に池田愛美と株式会社オフィス・ロトンダ設立。国際料理コンテスト「Girotonno2014」「Cous Cous Fest2014」で日本人初の審査員となる。 http://www.office-rotonda.jp https://www.facebook.com/ikedamasa
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