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Antiche Sere@TORINO

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トリノの「トラットリア・アンティケ・セーレ Trattoria Antiche Sere」は家族経営を基本とし、20年以上続く家庭料理の店である。ロータ夫妻が始めた店は現在息子のダニエレとその妻クラウディア、娘のアントネッラが切り盛りし、スローフード協会の保護対象食品プレシディオを使用していることからサローネ・デル・グストの時期ともなれば、世界中からピエモンテの家庭の味を探求しようとする強者が集まる。ある夜訪れたアンティケ・セーレでは女性陣3人が満員の客を美しく優雅に、そして優しくもてなす様を間近に感じることが出来た。トラットリアもリストランテも、料理はもちろん肝心だが、それよりももてなす人の態度でまた来たくなるかどうかは決まる、のだとあらためて思う。

この日の前菜は野草を使ったフリッタータ・ディ・エルベッテ Frittata di Erbetteと限りなく生に近いサラミ、Salame di Turgia。このサラミは牛と豚の合挽き、それに脂を混ぜて牛の腸に詰めたて作るトリノ近郊ランツォ地方特有のもので、ピエモンテの生肉文化の一部を感じさせる希少なサラミ。パスタはクラシックなフンギ・ポルチーニのタヤリン(ピエモンテ方言でタリエリーニのこと)Tajarin ai funghi porciniとこれも典型的なピエモンテの手打ちパスタ、アニョロッティ「プリン」Agnolotti Plin。そしてセコンドは牛生肉をシンプルにオイルと塩、レモンで食べるポルチーニのアルベーゼAlbese ai funghi porciniと牛ほほ肉の煮込みGuancette di vitello con patate。さらにドルチェはこれまた典型的なピエモンテの味であるボネBonetとパンナ・コッタPanna Cotta、とピエモンテで食べたい味を求めて一気に駆け抜けた。飽きのこない味とは結局トラディショナルで、それは何百年も作り継がれ食べ継がれ、切磋琢磨を重ねて生き残った故だと再確認。温故知新のトリノの夜。

Antiche Sere

Via Cenischia,9 TORINO

Tel011-3854347

匡克 池田
About 匡克 池田 (1161 Articles)
1967年東京生まれ。イタリア国立ジャーナリスト協会会員、フォトジャーナリスト。日本で出版社勤務後独立、1998年よりフィレンツェ在住。「シチリア美食の王国へ」「イタリアの老舗料理店」「フィレンツェ美食散歩」「伝説のトラットリア、ガルガのクチーナ・エスプレッサ」など著書多数。2011年に池田愛美と株式会社オフィス・ロトンダ設立。国際料理コンテスト「Girotonno2014」「Cous Cous Fest2014」で日本人初の審査員となる。 http://www.office-rotonda.jp https://www.facebook.com/ikedamasa
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