SAPORITA NEWS

I Vini della Costa Toscana試飲会

有料コンテンツのお申し込みはこちらから
イタリア料理のストックフォト10,000点超

イタリアワインの生産者はDOCやDOCGなど認定単位での組合や協会を設立して活動するほかにも、さまざまな理由づけをして連帯を組み、共同でイベントやプロモーションを行う。特に、トスカーナやヴェネトにその傾向が強い。去る10月29日にフィレンツェの中央市場2階のイベントスペースで開催されたVini della Costa Toscana試飲会も、トスカーナの海岸沿い地域のワイナリー80社が参加するAssociazione Grandi Cru della Costa Toscanaの主催だった。

昼の12時から夜22時まで、希望者は5ユーロのデポジットを払ってグラスを入手し、フリーテイスティングに臨むというスタイル。件のアソシエーションに所属する生産者のうち、今回は20社余りが出展していた。ごく小規模だが、生産者と直接話ができるし、一般人も気軽に試飲できるのが利点。何十種類も試飲できる大掛かりな試飲会とは違うアットホームな雰囲気は、市場という場所にも似つかわしい。

件のアソシエーションは設立から10年余り、北から順にマッサ・カッラーラ県、ルッカ県、ピサ県、リヴォルノ県、グロッセート県のワイナリーが参加している。テヌータ・サン・グイドやグラッタマッコなど有名ワイナリーから、年数万本生産の小規模生産者や新興ワイナリーまで多彩な顔ぶれが特徴だ。“トスカーナの海辺”とひとことでいっても出来上がるワインはかなり違ってくる。それをとにかく、グランディ・クリュと言い切ってしまうのはちょっと無理があるとは思うが、そこは愛嬌ということか。

試飲会では、写真家オリヴィエロ・トスカーニが手がけた協会の写真集にちなんでの著者鼎談も開催された。ワインが好きで「水なんて飲んだことない」と豪語するトスカーニもやはりこの地域で自らワインを造っていることから、写真撮影及び責任編集することになったようだが、実際の鼎談では、共著の作家をからかったり真面目にテイスティングするソムリエは辛気くさいなどと揶揄したり、とにかく挑発的な発言を連発。和を以て尊しとなすの日本人からすると危険な暴走おじさんにも映るが、いろんな人がいるからこそワイン界も厚みが増すのかもしれない。

About Manami Ikeda (314 Articles)
大学卒業後、出版社に就職。女性誌編集に携わった後、98年に渡伊。以来ずっとフィレンツェ在住。取材とあらばどこにでも行きますが、できれば食と職人仕事に絞りたいというのが本音。趣味は猫と工場見学。
error: