Ristorante La Piola@ALBA

アルバのドゥオモ広場にあるレストラン、「ピアッツァ・ドゥオモ」はシェフ、エンリコ・クリッパが就任以来順調に星を重ね、現在はミシュラン3つ星というイタリアのトップの座に辿り着いた。先日発表になった2015年版ミシュラン、ガンベロ・ロッソでも3つ星、3フォルケッテを維持。日本滞在経験もあるため日本語も理解する(普段はまずしゃべらないが)エンリコ・クリッパは見た目からして修行僧タイプだが、いまや押しも押されぬランゲ地区を代表するシェフとなった。その「ピアッツァ・ドゥオモ」の1階にあるのがディフュージョン・レストラン「ラ・ピオラ」で、経営は同じくワイナリー「チェレット」。スーパーバイザー・エンリコ・クリッパのもとデニス・パンツェーリがシェフをつとめ、予約のとりにくい2階に比べると、通りすがりでも入れるような気軽さがいい。

サルシッチャ・ディ・ブラ、インサラータ・ルッサ、ヴィテッロ・トンナーラといったピエモンテ郷土料理のキーワードが凝縮した前菜、プリモはラヴィオリ「プリン」。アルバは美食の町というイメージが強いのだが「これは!」というレストランはさほど多く無い。しかし「ラ・ピオラ」は、期待を裏切らないオーソドックスなピエモンテ料理をハイレベルで提供する。時には「ピアッツァ・ドゥオモ」が空いてないから「ラ・ピオラ」でいいや、というような使い方になってしまうのが残念だが「チェレット」の目的は本来そうしたサブ・レストランのはず。それでもそのサブを目当てにアルバを訪れてもいい、そんな気もする。