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タイムリミット8時間!!SALONE DEL GUSTOを片っ端から巡る。<後編>

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つかの間の休憩をした後、再び喧噪の中へと戻って行くと次の列で真っ先に目に飛び込んで来たのは鮮やかなオーガニックのハーブたち。

どれも生き生きとして、通るだけで様々な香りが届いてきます。

心までスッキリw

目をさらに先にやると人だかりが出来ていたので入ってみました。

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そこには糸を使ってトマトを纏めるおばあさん達の姿。

聞くとリグーリア州のブースだそうで、周りの人達と話しながら実に手際良くトマトのヘタと実の間の部分に糸を巻いていました。

でもきっと、ちょっと巻く力が強かったらヘタが取れてしまうでしょうし、弱いと弱いで美しく出来ないんでしょうね。

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ここを訪れてから随分時間が経ってしまった今でも、この写真のおばあさんのトマトを縛っていく所作が眼に焼き付いています。

決して速い訳ではないけれど、一定のリズムを持って、すべての動きが次の動作までとても滑らかに一直線に向かっていく。まるでなんだか音が聞こえてきそうでした。

何でもっと沢山この方の写真を撮っておかなかったんだろうと今になって思います。

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彼女たちが纏めたトマトはこんな感じで吊るして乾燥させるようで、他にもニンニクなんかも編んで上の写真ようにして保存しているようです。

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シチリアのコーナーに行けばおなじみCNNOLOのお出まし。前に一度ミラノで食べたことがあり、そのときにとても甘かったので少し苦手意識を持っていたのですが、サイズが明らかに大きくクリームなども少し異なっている印象を受けたので本場のものは違うのかもしれないと再チャレンジしてみました。

買って口に入れた瞬間、生地がカリッとしていてクリームはふわっと、甘さがとても爽やか。コレはいける!!と思い食べていたのですが僕にはサイズが大きすぎたようで、いくら爽やかな印象の甘さでも何度も口にすればやはり甘い!未だイタリア人の舌の感覚にはついて行けない感じがしました。

しかし、今回ミラノに戻って来て今度はシチリア人が店主をしているお菓子屋さんに入る機会があって、やはり「うちはCANNOLOが美味しいよ!」と勧めてくるので、それならばと三度目の挑戦をしようとしたところ、その店主が「ちょっと待った!CANNOLOだけじゃだめだよ。こいつはモスカートみたいな甘口の白と合わせなきゃ。」と言って来たので、なるほどと思って試してみると、まったくその通りでドンピシャな感じ。

CANNOLOの爽やかな甘みが爽やかであるうちに、モスカートのほのかな甘さが口に残るCANNOLO達をさっと巻いて連れ去って行ってくれる。気付くと大きめのCANNOLOはもう食べ終わってしまっていて、なるほどこれが食べ合わせというやつかと思わず唸ってしまいました。

すごいなーと思ったと同時に、この組み合わせがあるという事はやっぱりイタリア人でも単品じゃ甘いと思ってる人がいるんだ。と少し安心。笑

 

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CANNOLO達を通り過ぎて次に目を惹かれたのはこのOlivotoという何やら毒々しいw配色もの。

何だと思って立ち止まると販売してる方がニッと笑いながらパンに黒いペーストを塗ったものを出してくれました。名前から察してオリーブのペーストなんだろうと思って口に入れると一瞬理解が追いつかなくて頭が???となってしまい、それが甘いと感じられてまたクエッションが頭に浮かぶ。きっと僕の顔が面白かったんでしょう。彼女は「これは黒オリーブにレモン果汁や砂糖、オーガニックのフランボワーズなんかを加えて甘く煮詰めたものなのよ」とケラケラ笑いながら教えてくれました。よく見ればちゃんと裏の広告にも大きく「オリーブを甘くしたもの」と言う風に書いてあるのに、、、良く観察してから試食しなきゃダメですね。

なんだかちゃんと味が分かんなかったからもう一つくれますかと聞くと、また笑いながらもう一枚差し出してくれたので、今度はちゃんと味を感じながら美味しくいただきました。上に書いた通り柑橘系やベリーなんかが入ってるのでさっぱりと甘くて、でも前回の後の方に載せたオリーブのジェラートみたいに油分が舌に残って後味が微妙と言う事も無く、その部分もバランスがとれていてちゃんとオリーブを使った別の形の調味料として確立されているように感じました。

 

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さてオリーブを使った調味料と言えばやはりオリーブ油。

ここBARBERAのオリーブ油はシチリアで作られていて、あのCantina ISOLAにも置かれています。

味見をさせてもらうと、香りや味、色や粘度など実に多種多様。驚いた事に辛いものまであって、一瞬胡椒みたいな物を入れているのかと思ったのですが、「それ、辛いでしょ。そういうオリーブもあるんだよ。」と作り手の方。その後も育つ環境や種類、絞るまでの行程がいかに出来上がりに変化をもたらすかを怒濤のように力説して下さいました。その説明が余りに熱のこもっていてかっこ良かったので写真を撮ろうとカメラを向けた途端、宙を舞っていた手がいきなりテーブルに張り付いてこの姿に。無念!!

いつか人の自然体をさりげなく撮れるようになりたいものです。

イタリア南部の会場を後に向かったのは世界の会場。

しかし、その間の通路には巨大なエノテカがありました。

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ここにはイタリアは勿論のこと世界中のワインがあるとの事で、まるで火に入る虫のように吸い寄せられて門をくぐろうとすると誰かが僕の腕をグッと掴みました。

何事か!と思って振り返って見ると連れて来た友人で、曰く「ゲンキ!!そこに入ったらもう世界の会場見れなくなっちゃうよ!!」とのこと。時計を見れば残り2時間半、「帰りに寄ろうよ。ねえ、そうしよう!」と促す友人に確かにそうかもしれないと後ろ髪を引きちぎられる思いでなんとか前へ。

しかし実はこの時、中のジョージアのブースに日本の方がいらしたそうなんです。そしてなんとこの方、この祭典が終わってすぐに知り合いの方に連れられて日本のわが家にいらして下さったとのことでした。後に両親を介してFBで繋がらせていただいたんですが、日本に帰っている間に、とある方が主催した試飲会のお手伝いをさせていただいていたところ、偶然にもこの方にお会いすることができ、世の中不思議な事がこんなにも起こるものなんだと思いました。

さて、通路の途中にあるエノテカ、ストリートフードの2つのコーナーを素通りし、

世界の会場へ

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何ともまあ広い事。

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イギリスからウクライナ

 

 

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フランスのチーズに

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中東の楽器や生牡蠣なんかを売ってるところもあり。

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もちろん日本のブースもありました。

売り場は2カ所あって1カ所はお茶やお茶を練り込んだお菓子なんかを売っていて、もう一カ所は日本酒や梅干しなんかを出していました。

僕がまず驚いたのはこのお茶の会社がドイツにあって日本→ドイツ→イタリアと言うように運んで来ていたと言う事。てっきり日本との関係的に直輸入しているものだと言う思い込みがあったのですが、そうではないということで気になって後で聞いたり調べたりしてみたところ、どうやらイタリアにも日本ブームはあるものの、フランスとドイツの方がしっかりとした日本の物がちゃんとした量入っていると言うことでした。つまりイタリアにはこれからもっとしっかりとした日本の物が入っていける余地があると言う事なんじゃないでしょうか?頑張りたいと思います!

もう一つの驚きは、片方のブースの販売していたある方がイタリア語にも英語にも通じていらっしゃらなかったと言う事。作り手の方なのかと思い聞いてみたところ販売担当とおっしゃられたのでますます謎に。販売担当なら伝える事こそが仕事なはず。それが出来なかったらどうするんだろうと思って見ていると、一人のイタリア人が彼の元にやって来て二種類の日本酒の違いについて聞きはじめました。しかし彼は苦笑するだけで何も答えません。しまいには僕の方を向いて「通訳できますか?」と。僕も専門用語なんかはさっぱりなので優しい言葉を使ってもらって訳して行きましたが、やはりこういう場所に商品を出すからにはしっかりコミュニケーションを取れるような手段を講じないといけないのではないかと思いました。もちろん、その方が言葉を喋れるのがベストですが、もしダメなら通訳の方に付いてもらうという手もあるはずです。この場面においては興味を持ってくれた人にしっかりとそのものの良さと良さの感じ方、裏にあるストーリーなどを伝えることが売り手の最低限の責任ではないのかと思います。この一連の流れの中で、僕が商売をするときこの点は本当に考えなくてはならない重要なポイントだと痛感しました。

また日本繋がりで行くと、ミラノで行われたヨーロッパ最大の物産展に行った際に日本のコーナーに日本と書いてありながら沢山の中華系の方々が中華の物を出展していてびっくりしたことがありました。これはきっとしっかりとした日本の文化がこれから入っていく中で当然改善されていくとは思いますが、日本を誤解なく知ってもらうためにはもうちょっと努力しなくてはいけないようです。これにはこれから少しでもお手伝いができたらと思っています。

そんなこんなで見ていると、あっという間に2時間半は過ぎてしまい。

悔しい事にワークショップとエノテカ、それにストリートフードの三つのコーナーに立ち入ることができませんでした。

二人して「次回は2日3日連続で来なきゃだめだね。」と言い合いながらこの日は帰路につきました。

8時間という時間はこの巨大な祭典にはどうやら短すぎるものだったようです。

Genki Takayama
About Genki Takayama (7 Articles)
1995年5月生まれ19歳 高校2年の夏に訪れた際に見たイタリアの田舎の豊かさに衝撃を受け、イタリアワインを中心としたイタリアの田舎に関わるような仕事に就きたいと高校を卒業後渡伊。 現在、ミラノの語学学校に通う。
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