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タオルミーナの魚介食堂イル・バルカイオーロ Il Barcaiolo@Taormina

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タオルミーナの海岸沿いにマッザロという小さなビーチがある。ここにはヴィッラ・サンタンドレアとマッザロ・シー・パラスというふたつの豪華ホテルがあるが、そのホテルにステイするゲストが足しげく通うのは高級リストランテではなく、実は同じマッザロのビーチにある知る人ぞ知る小さなリストランテ「イル・バルカイオーロ」である。

「イル・バルカイオーロ」は、そうと知らずに一瞥するとこれは海の家か?と思ってしまうような手作り風一軒家なのだが、ジャージ姿のスタッフはサービスも丁寧、なによりもシンプルかつ正統的な魚介中心のシチリア料理が実に美味しい。冷たい前菜はタオミーナ名物の赤エビ、ガンベロ・ロッソのオレンジ・マリネ、カポナータ、カプレーゼ、そして温かい前菜はイワシのベッカフィーコ、シラスのポルペッティーネ、カジキのインヴォルティーニ、エビやイカの入ったフリット・ミストも前菜で。マッザロ湾から冷たい風が吹く小さなテラスでドゥカ・ディ・サラパルータのグリッロとヴィオニエのブレンドCalanicaを飲みつつ新鮮なエビや軽やかなフリットをつまむ。さくさくのシラスのポルペッティーネについつい手が伸び、ベッカフィーコの素朴な美味しさにまたしてもうなる。パスタは2種類のビス、ならぬ3種類トリスで、マグロとカラスミとオレンジのスパゲッティ、エビとズッキーニを使った「パンクラツィア風ファルファッレ」、そしてシンプルにスパゲッティ・アル・ピッツィコ、つまりアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ。このパンクラツィア風とは今は無き創業者パンクラツィア女史の名前からとったものである。マグロのカラスミを使ったスパゲッティにしびれ、仕上げはごくごくシンプルなアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノで。タオルミーナ市内で食事をするのももちろんいいが、機会があればケーブルカーでマッザロのビーチまでおりて、海を間近に見ながら「イル・バルカイオーロ」で充実したランチタイムを過ごすことをおすすめしたい。

Via Castelluccio 43  Spiaggia Mazzarò, Taormina
Tel 0942-625633

匡克 池田
About 匡克 池田 (1145 Articles)
1967年東京生まれ。イタリア国立ジャーナリスト協会会員、フォトジャーナリスト。日本で出版社勤務後独立、1998年よりフィレンツェ在住。「シチリア美食の王国へ」「イタリアの老舗料理店」「フィレンツェ美食散歩」「伝説のトラットリア、ガルガのクチーナ・エスプレッサ」など著書多数。2011年に池田愛美と株式会社オフィス・ロトンダ設立。国際料理コンテスト「Girotonno2014」「Cous Cous Fest2014」で日本人初の審査員となる。 http://www.office-rotonda.jp https://www.facebook.com/ikedamasa
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