San Domenico Palace@Taormina

シチリアに快適なホテル数あれど、タオルミーナのサン・ドメニコ・パレスを超えるホテルはいまだに現れない。1400年代のドメニコ会修道院を改装したホテルはタオルミーナ旧市街からすぐの場所にありながらも完璧な静寂とプライベートが保てる場所。映画「グラン・ブルー」でも登場した吹き抜けの回廊は現在ガラス張りとなったが昔ながらのシックなイメージは変わらない。創業者の名前をつけたメイン・ダイニング「プリンチペ・ディ・チェラミ」は現在ミシュラン2つ星で、シチリアン・クリエイティヴを標榜する。

今回「プリンチペ・ディ・チェラミ」は試さなかったが、サン・ドメニコ・パレスはいつも朝食が素晴らしい。タオルミーナの海を見下ろすテラスでとる朝食はグラニータやカンノリーノなどシチリアの味を朝から堪能でき、眼下に見下ろす自慢のガーデンからは心地よい香りが常に漂って来る。今回5つ星ならでは、の底力を感じたのは帰りの便がローマ空港の火災によりキャンセル、その対応に素早く動いてくれたこと。旅行代理店に相談して電車のチケットを用意し、送迎の車もアレンジ、レンタカー会社にも返却ピックアップを指示するなど非常に親切丁寧な対応。こちらが「グラッツィエ」といっても「とんでもない!なにがですか?」と真顔で聞き返されてしまうほどで、お礼など不要だったのか、と勘違いしてしまうほど。荷物のピックアップを頼むとひと目に触れない裏の通路からいつの間にか送迎車に積み込む早業のサービス。にこにこ愛想がいいだけのサービスではない、大人の対応にあらためてシチリアの懐の深さを感じる。

以前からタオルミーナはシチリアの中で安心して歩ける希有な場所、と思っているがサン・ドメニコ・パレスはそのタオルミーナの中でも特殊で特別な場所。できることなら毎回ステイしてみたい、と思うのは叶わぬ夢だけれど。

Piazza San Domenico,5 TAORMINA

Tel0942-613111

www.san-domenico-palace.com

 

Masakatsu IKEDA
About Masakatsu IKEDA 1153 Articles
池田匡克 Masakatsu IKEDA ジャーナリスト 1967 年東京生まれ。出版社勤務後1998 年イタリアに渡り独立。旅と料理のビジュアル・ノンフィクションを得意とし、イタリア語を駆使したインタビュー、取材、撮影、執筆、講演活動を日本、イタリア両国で行う。主な著書に「シチリア美食の王国へ」「イタリアの老舗料理店」「サルデーニャ!」「フィレンツェ美食散歩」「アマルフィとカプリ島」「Dolce!イタリアの郷土菓子」「世界一のレストラン オステリア・フランチェスカーナ」など多数。 2003年度「シチリア美食の王国へ」がイタリア文化向上に貢献した出版物に送られるマルコ・ポーロ賞(イタリア文化会館主宰) 最終候補作品にノミネート 2005年よりイタリア国立ジャーナリスト協会所属 2011年株式会社オフィス・ロトンダ設立。現在代表取締役 2014年日本初のイタリアの旅と料理をテーマにしたWEBマガジンSAPORITA設立。国際料理大会Girotonno、Cous Cous Festに日本人として初の審査員に選ばれる

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