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イタリア縦断鉄道の旅20旅の終わりに(無料配信)

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通算3回目となるイタリア一周鉄道の旅を終え、旅のノートを見返しながら計算してみると今回の旅の総延長は7348キロであった。イタリア半島の根元から爪先まで1100キロとしても、3往復以上。車ならフィレンツェとモスクワを往復してもまだ足りない。ちょっとしたものである。

氷点下のコルティーナ・ダンペッツォから霧のミラノ。はたまたナポリからレッチェ、そしてエトナ山の裾野とイタリア中をあちこち旅してきたが、今回も学ぶことの多い旅であった。普段たらたらしているように見えても、やる時がくればここぞとばかりにその鉄壁のチームワークを見せてくれた全国各駅のFS職員の諸兄姉。いつも明るい笑顔と涼しげな声でサービスに勉めてくれるエウロスターのワゴンサービスの女性陣。無駄口叩かずきびきびと働き、こちらのこともちゃんと気にかけてくれていたエトナ山周遊鉄道の乗務員たち。

旅慣れているつもりでも時折降り掛かるトラブルの際、いつも温かい救いの手を差し伸べてくれたのはいずれもこうしたイタリア鉄道に関わる愛すべき人々である。その度に、当たり前のことだがイタリアの鉄道は単なる機械ではなく、人間の手によって動かされているのだと、あらためて思う。機械は壊れることもあり(イタリアの場合しょっちゅう)、人間故に間違いもあるが(さらに頻繁)、それでも憎めないのはそうしたトラブルをドラマチックなお茶の間コメディに変えてしまうイタリア人の天賦の才ゆえであろう。

今回の旅ではトレニタリアから多大なる取材協力をいただいた。それも民営化の功績のひとつかと思うが、白紙チケットをぽんと出し「どこでも好きなところにいきなさい」と、切符は出すが口は出さないという理想的なスポンサー像を見せてくれたトレニタリアにまず感謝を。特にチケット関係を手配してくれた広報担当のセレーナ・シッピオーニ嬢と彼女の大ボスである広報部長フェデリコ・ファブレッティ氏には大変世話になった。大きな感謝を持ってあとがきとしたい。

2007年某月フィレンツェにて 池田匡克

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Masakatsu Ikeda
About Masakatsu Ikeda (1143 Articles)
1967年東京生まれ。イタリア国立ジャーナリスト協会会員、フォトジャーナリスト。日本で出版社勤務後独立、1998年よりフィレンツェ在住。「シチリア美食の王国へ」「イタリアの老舗料理店」「フィレンツェ美食散歩」「伝説のトラットリア、ガルガのクチーナ・エスプレッサ」など著書多数。2011年に池田愛美と株式会社オフィス・ロトンダ設立。国際料理コンテスト「Girotonno2014」「Cous Cous Fest2014」で日本人初の審査員となる。 http://www.office-rotonda.jp https://www.facebook.com/ikedamasa
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