ガルガのクチーナ・エスプレッサ2015年9月17日復刊!!

という立場を捨て、フィレンツェに渡ったのは1998年1月のこと。その直後に知り合ったのが「ガルガ」の料理人エリオ・コッツァであり、以来幾度となくエリオの手料理を食べ、「ガルガ」で貴重な時を過ごして来た。そしていつしか十余年の時が流れ、エリオと作り、撮りだめた料理写真とレシピをまとめたのがトラットリア・ガルガの世界初のレシピ本「伝説のイタリアン、ガルガのクチーナ・エスプレッサ」だった。骨太な料理とフィレンツェ・スタイルをとことん追求したガルガの男たちの生き様は多くの日本人料理人に影響を与え、世界中にファンを生み出した。しかし月日は流れ、ガルガ創業者であり生きるカリスマだったジュリアーノ・ガルガーニ「ガルガ」はこの世を去り、その姿勢に賛同してこのレシピ本をこの世に出してくれた出版社、武田ランダムハウス・ジャパンも今は存在しない。本家「ガルガ」が「ガルガーニ」と名を変えざるをえなくなったのはイタリアによくあるお家騒動。ジュリアーノの息子たちが仲違いして一方が「ガルガ」を商標登録して「ラ・クチーナ・デル・ガルガ」という店を市内に開いたからであった。銀座三越にオープンした「ガルガズ」もジュリアーノの死を境にいわゆる「ガルガ色」というものが徐々に失われつつあるが、ジュリアーノの作り上げた世界観は不滅である。

このたび「ガルガのクチーナ・エスプレッサ」の姿勢に賛同し、一度は絶版となった本書を復刊へと導いてくれたのが河出書房新社である。タイトル、内容は初版通り。故人の意思を尊重して表紙にもジュリアーノの写真とサインを引き続き掲載してある。「料理バカ」ともいえる男たちの生き様を詰め込んだ硬派なレシピ本復刻版。2015年9月17日全国の書店で販売開始。

Masakatsu IKEDA
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池田匡克 Masakatsu IKEDA ジャーナリスト 1967 年東京生まれ。出版社勤務後1998 年イタリアに渡り独立。旅と料理のビジュアル・ノンフィクションを得意とし、イタリア語を駆使したインタビュー、取材、撮影、執筆、講演活動を日本、イタリア両国で行う。主な著書に「シチリア美食の王国へ」「イタリアの老舗料理店」「サルデーニャ!」「フィレンツェ美食散歩」「アマルフィとカプリ島」「Dolce!イタリアの郷土菓子」「世界一のレストラン オステリア・フランチェスカーナ」など多数。 2003年度「シチリア美食の王国へ」がイタリア文化向上に貢献した出版物に送られるマルコ・ポーロ賞(イタリア文化会館主宰) 最終候補作品にノミネート 2005年よりイタリア国立ジャーナリスト協会所属 2011年株式会社オフィス・ロトンダ設立。現在代表取締役 2014年日本初のイタリアの旅と料理をテーマにしたWEBマガジンSAPORITA設立。国際料理大会Girotonno、Cous Cous Festに日本人として初の審査員に選ばれる

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