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カラマレッティと魚卵のパスタ「アンティカ・マリーナ」の衝撃

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シチリア最強の、という代名詞を聞くと必ず思い出されるのが、カターニアのペスケリア市場内にある魚介トラットリア「アンティカ・マリーナ」だ。 2002年に初めて訪れてその豪快な料理の数々に衝撃を受けて以来、カターニアを旅する時唯一無二の目的となっている。近年は日本でその料理を目に、口にする機会もあるが、「アンティカ・マリーナ」のスタイルを受け継いだ料理人といえば「アンティカ・オステリア・トト」オーナーシェフ、本田剛くんしかいな いといまでも信じている。半年ぶりにおとずれた「アンティカ・マリーナ」はやはり変わっていなかった。シチリアで最も活発かつ猥雑なペスケリア市場に面したこの店は、厨房が市場に直結している。営業中でも魚屋が店内の混み具合を見ては次々に新鮮な魚を運んで来るし、前菜の注文を受けた後、スタッフがやおら 店外の市場へ繰り出し、ウニやトコブシなどを仕入れて帰って来る、そんな光景が見られるのもシチリア広しとはいえこの店ぐらいだろう。

「シチリア最強の」という代名詞を聞くと必ず思い出されるのが、カターニアのペスケリア市場内にある魚介トラットリア「アンティカ・マリーナ」だ。 2002年に初めて訪れてその豪快な料理の数々に衝撃を受けて以来、カターニアを旅する時唯一無二の目的となっている。近年は日本でその料理を目に、口に する機会もあるが、「アンティカ・マリーナ」のスタイルを受け継いだ料理人といえば「アンティカ・オステリア・トト」オーナーシェフ、本田剛くんしかいな いといまでも信じている。半年ぶりにおとずれた「アンティカ・マリーナ」はやはり変わっていなかった。シチリアで最も活発かつ猥雑なペスケリア市場に面し たこの店は、厨房が市場に直結している。営業中でも魚屋が店内の混み具合を見ては次々に新鮮な魚を運んで来るし、前菜の注文を受けた後、スタッフがやおら 店外の市場へ繰り出し、ウニやトコブシなどを仕入れて帰って来る、そんな光景が見られるのもシチリア広しとはいえこの店ぐらいだろう。

例に よっておまかせ小皿前菜はカメリエーレの気分次第だが、定番メニューはほぼ決まっている。タコの南蛮漬け、イワシのマリネ、タコのサラダ、バッカラとイチ ゴ、カポナータ、マグロのオイル漬などが次々に登場し、歓声が歓喜のため息に変わる頃には冷たい前菜が登場する。この日は生のエビ、トコブシ、イカ、ハ タ、マグロのカルパッチョ。新鮮そのものの海の幸をほおばり、時折白ワインで口をすすぐ。

すると間髪入れずに温かい前菜が運ばれて来るのだ が、カラマレッティともセッピオリーニとも呼ばれる小イカをセモリナ粉で揚げたフリットは忘れられないシチリアの味。こればかりは日本で再現している店に いまだ出会ったことが無い。パスタは大抵2種類、ウニのリングイネとこの日は鯛の卵のスパゲッティ。地中海のウニを少量のトマトソースでマンテカーレ、乳 化させる手法は日本で食べるウニのパスタとは違うアプローチだが、シチリアではこれが主流である。ウニのエキスをパスタに吸わせ、香りを立ちのぼらせるこ の料理、一度食べるとこれまた忘れられなくなる。魚卵のパスタはタラコ・スパゲッティを想像してもらえれば間違いが無い。

例によってこの日 もセコンドまで辿り着けず、豊満な前菜と充実したパスタで締めるという、一連の流れはパスタをピークと考えるイタリア料理の流れからするとある意味理想型 でもある。シチリア最強伝説に間違いは無い、食卓に着くためだけにシチリアを旅したい、忘れ難き「アンティカ・マリーナ」の食卓。

 

 

 

匡克 池田
About 匡克 池田 (1145 Articles)
1967年東京生まれ。イタリア国立ジャーナリスト協会会員、フォトジャーナリスト。日本で出版社勤務後独立、1998年よりフィレンツェ在住。「シチリア美食の王国へ」「イタリアの老舗料理店」「フィレンツェ美食散歩」「伝説のトラットリア、ガルガのクチーナ・エスプレッサ」など著書多数。2011年に池田愛美と株式会社オフィス・ロトンダ設立。国際料理コンテスト「Girotonno2014」「Cous Cous Fest2014」で日本人初の審査員となる。 http://www.office-rotonda.jp https://www.facebook.com/ikedamasa
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