和牛ウィークin Italia Sadler@Milano

伊国交樹立150周年記念レストランウィークは、ローマ5軒、フィレンツェ5軒、ミラノ5軒プラス1軒(「焼肉矢澤」。イタリア料理ではないが、和牛を常時提供していることから特別枠)が参加したが、以前から和牛を扱っていたという店と今回初めてという店が混在している。ミラノのBerton、そしてSadlerは“和牛経験者”で、どちらも和牛にはシンプルな調理法が一番、つまり“焼くだけ”が最も適しているという。ミシュラン二つ星、今年で開業20周年を迎えるSadlerの和牛料理はLombata di Wagyu beef alla griglia, soia grattugiata, maionese al wasabi, verdurine alla carbonella e patate saltate、和牛リブロースのグリル、削り醤油、わさび風味のマヨネーズ、炭火焼野菜、じゃがいものソテー添え。塩をふっただけの牛肉の表面を焼きつけ、付け合わせのソースや野菜で変化をつけながら味わうという、ストレートな考え方だ。削り醤油とは、ゼリー状に固めた醤油をすりおろしたもので、ジュレよりも弾力性があり、少量でも存在感が強い。さっと火を通したほうれん草は、和牛の脂を中和し、飽きずに食べさせてくれる。何気なく、しかもバランスの取れた和牛料理である。