サルデーニャの食を訪ねて02 アクアウルキ@カブラス

海辺のサルデーニャ料理瞥見。カブラスにてボッタルガ生産現場を視察したあと、向ったのは「Ittioturismo Acuaurchi イッティオトゥリズモ・アクアウルキ」。このカブラス〜ポンティス周辺では漁協がレストランを兼ねていることが多く、海の家的な雰囲気で郷土料理を食べさせてくれる。しかしおそらくは営業許可の関係だと思うが看板は出ていないので地元の人と行くか、自力で探す必要がある。「アクアウルキ」はサルデーニャの海の幸をふんだんに使ったシンプルな魚介料理が特徴。この日の前菜はヒシコイワシのマリネ、ツナのムース、焼きボラのマリネ、ムール貝のワイン蒸し、ボッタルガ、ゆで蟹、そしてブッリーダ。これはジェノヴァからサルデーニャに伝わる保存食で、カリアリではGattuccio ツノザメ、を使ってビアンコで作るがカブラスのブッリーダはエイを使い、トマトで煮込んだもの。

パスタはエビを使ったシンプルなトマトソース、セコンドはイカ、エビのフリットとウナギ、エビなどのグリル。ウナギはローリエと一緒に串に挿し、炭火であぶったもの。カリアリのサンベネデット市場でも見かけるが、サルデーニャではウナギを日常的に食べる。この日のウナギはカブラスの汽水域でとれた天然ウナギ。骨付きで焼いているので身も柔らかく、カピトーネなどの大ウナギと違い、脂も控えめ。これまでイタリアで食べたウナギの中で最も上質だった。店を探す苦労はあるが、ここまで無事たどりつければサルデーニャの豊饒が待っている。