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料理の永世定番02ゴッツィ(無料公開)

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市場脇、昼のみ営業のトラットリア

サン・ロレンツォ中央市場近くに革製品や土産物などを売る屋台が無数に並ぶ一角があるが、ここを足早に通り過ぎてはいけない。屋台裏にひっそりとたたずみ、昼のみ開店という昔風トラットリアの営業スタイルを守る「ゴッツィ」があるからだ。

酒屋兼居酒屋「メッシタ」として1700年代末に開店したというから、この空間ではすでに200年以上の間酒が酌み交わされて来たことになる。その量たるや果たして何万リットル?そして一体何万食の料理が作られて来たというのか。

1915年にはゴッツィ家がオーナーとなりその名を「ゴッツィ」と改名。現在のオーナーである料理人アレッサンドロは創業者のひ孫に当たり、一子相伝秘伝の技を守り続けている。

料理は基本的にパスタかズッパの後に肉料理、という流れ。パスタはトラットリアの基本である、早い、伸びない、満腹感が得られるショートパスタ。肉料理は基本的に煮込み系「ウミド」だが豚スペアリブのグリルや、仔羊のフリットもいい。カトリックの伝統を守り、金曜日にだけ登場するバッカラも名物。パスタは抜いて前菜、メインともに肉、肉、肉で攻めるのという手も、ある意味正しい「ゴッツィ」攻略法である。

Baccala alla Livornese バッカラ・アッラ・リヴォルネーゼ

金曜日のお目当てはなんといってもバッカラ。これは塩漬けの鱈の切り身をもどし、フリットにした後、辛いトマトソースで似たリヴォルノの伝統料理。

Arista di maiale al forno アリスタ・ディ・マイアーレ・アル・フォルノ

豚の骨付き背肉「アリスタ」のロースト。セージやローズマリー、ニンニクで香りづけしオーブンで2時間半じっくり焼き上げる。肉もそうだが脂が美味しい。

Pasta al pomodoro パスタ・アル・ポモドーロ

マッケローニ、自家製トマトソース、別盛りのパルミジャーノをたっぷりかけて食べる昼の定番。回転が早い店なので、パスタも注文してすぐ出て来る。

Spezzattino di muscolo con patate in umido スペッツァッティーノ・ディ・ムスコロ・コン・パターテ・イン・ウミド

牛すね肉の角切りをじっくりと煮込み、茹でたジャガイモと一緒に食べるピアット・ウニコ的解釈の料理。ソースをぬぐうのにトスカーナ・パンは欠かせない。

Braciole rifatte in salsa ブラチョーレ・リファッテ・イン・サルサ

薄切り子牛肉を一度フリットにし、ニンニクの効いたピリカラ・トマトソースで煮込んだ料理。肉好きの豪傑なら前菜代わりに食べてもちょうどいい。

4代目オーナー兼シェフのアレッサンドロ(左)と相棒兼スーシェフのルカ(右)。市場での買い物も毎朝の仕込みも、調理は二人三脚で担当。日替わり料理は気分次第。

歴史的建造物パラッツォ・バンディネッリの一階にあり、1800年代末の大理石テーブルを使用。古さがにじみでた空間に集うのは、先代のころから通う常連客が多い。

 

住所 Piazza S/Lorenzo,8r
tel 055-281941
営 12:00〜15:00
休 日休
URL 無し

匡克 池田
About 匡克 池田 (1159 Articles)
1967年東京生まれ。イタリア国立ジャーナリスト協会会員、フォトジャーナリスト。日本で出版社勤務後独立、1998年よりフィレンツェ在住。「シチリア美食の王国へ」「イタリアの老舗料理店」「フィレンツェ美食散歩」「伝説のトラットリア、ガルガのクチーナ・エスプレッサ」など著書多数。2011年に池田愛美と株式会社オフィス・ロトンダ設立。国際料理コンテスト「Girotonno2014」「Cous Cous Fest2014」で日本人初の審査員となる。 http://www.office-rotonda.jp https://www.facebook.com/ikedamasa
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