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サン・フレディアーノ地区の名物食堂

従兄弟二人が1950年に始めた店は酒屋なのに酒が飲め、つまみもある「フィアスケッテリア」つまり「角打ち」できる酒屋として誕生したのである。

間もなくアルノ川の川砂利収集作業員「レナイオーロ」たちがハードな肉体労働の合間に一杯やりに来る店と化し、にぎわいを見せるようになったそう。

時は流れて半世紀、今やレナイオーロは姿を消し、世代はそれぞれの息子ファビオとステファノに移ったが、やはり従兄弟同士の経営者という関係は変わらず、二人で店を守っている。

扉を入ってすぐ右手にあるカウンターにはフィノッキオーナやラルドなどトスカーナを代表するサラミ類が大量に置かれ、さらにはビステッカとなるべく巨大な骨付き牛肉がずらりと並ぶ様は圧巻でもある。

元々が居酒屋なのでサービスはいたってシンプル。使い込まれた古い木のテーブルに紙のランチョンマット。ハウスワインはグラスでなくコップで飲む。

肉好きなら食べるのは「ボッリート・ミスト」。ガラスのボウルに茹で肉とブロードがたっぷり入った素にして簡だが滋味深い料理。はらりとほぐれる茹で肉を黙々と口に運び、時折コップ赤ワインをぐびりとやれば気分は無頼派レナイオーロ。

Lombatina di vitella alla griglia ロンバティーナ・ディ・ヴィテッラ・アッラ・グリリア

子牛の骨付きロース肉のグリル「ロンバティーナ」は成牛のTボーン・ステーキ「ビステッカ」と並ぶシンプルなグリル肉料理の代表。あっさりとした旨味。

Lampredotto in salsa verde con peperoncino sott’aceto ランプレドット・イン・サルサ・ヴェルデ・コン・ペペロンチーノ・ソッタチェート

トリッパは牛の第二胃袋(ハチノス)でランプレドットは第四胃袋(ギアラ)。ともにクチーナ・ポーヴェラの代表でプレッツォーモロたっぷりのサルサ・ヴェルデで。

Trippa alla fiorentina トリッパ・アッラ・フィオレンティーナ

丁寧に下処理したトリッパをトマトソースでじっくり煮込んだフィレンツェ風トリッパは、トラットリアや屋台で食べる庶民の味。トスカーナ・パンとの相性抜群。

Tagliata di bistecca agli aromi タリアータ・ディ・ビステッカ・アッリ・アローミ

牛ロース肉をさっとグリルした後薄切りにしルーコラと一緒に食べる「タリアータ」は最も美味しい牛肉の食べ方とされる。これはハーブを効かせたバージョン。

Bollito di manzo in salsa verde con peperoni aott’aceto ボッリート・ディ・マンツォ・イン・サルサ・ヴェルデ・コン・ペペローニ・ソッタチェート

牛臑肉をタマネギやセロリなどの香味野菜が入ったブロードで茹でた茹で肉料理。アチェートが効いたサルサ・ヴェルデで意外とさっぱりと食べられる。

それぞれの父親からレストラン経営を引き継いだステファノ(右)とファビオ(左)。創業以来従兄弟で営むトラットリアとして下町サン・フレディアーノで半世紀の歴史。

住所 Via S.Onofrio,1r
tel   055-217134
営   12:00〜14:30、18:00〜22:30
休 日
URL  www.anticoristorodicambi.it

匡克 池田
About 匡克 池田 (1161 Articles)
1967年東京生まれ。イタリア国立ジャーナリスト協会会員、フォトジャーナリスト。日本で出版社勤務後独立、1998年よりフィレンツェ在住。「シチリア美食の王国へ」「イタリアの老舗料理店」「フィレンツェ美食散歩」「伝説のトラットリア、ガルガのクチーナ・エスプレッサ」など著書多数。2011年に池田愛美と株式会社オフィス・ロトンダ設立。国際料理コンテスト「Girotonno2014」「Cous Cous Fest2014」で日本人初の審査員となる。 http://www.office-rotonda.jp https://www.facebook.com/ikedamasa
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