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Articles by Manami Ikeda

About Manami Ikeda (313 Articles)
大学卒業後、出版社に就職。女性誌編集に携わった後、98年に渡伊。以来ずっとフィレンツェ在住。取材とあらばどこにでも行きますが、できれば食と職人仕事に絞りたいというのが本音。趣味は猫と工場見学。

ローマ下町料理を紐解く その5 Amatriciana

2015年6月23日

今年初めに、カルロ・クラッコがTV番組でアマトリチャーナににんにくを使うと発言したことに対して、アマトリーチェ市が抗議した一件は記憶に新しい。アマトリチャーナ発祥の地としては、材料の少しの変更も認めない(さらには、道具、作り方にも細心の注意を払うべしと市のHP上でも表明している)という姿勢は、ある意... [続きを読む]

ローマ下町料理を紐解く その4 Carbonara

2015年6月22日

カルボナーラを下町料理と言っていいものかどうか。下町、つまり庶民の食卓にのぼる伝統の味なのかというと、イエスでもあり、ノーでもあり。そもそも、そんなに古くからある料理ではないというのが、ガストロノモたちの見解である。でも、使う素材は卵、チーズ、グアンチャーレ(あるいはパンチェッタ)と非常に庶民的であ... [続きを読む]

ローマ下町料理を紐解く その3 Pajata

2015年6月20日

パヤータpajata、もしくはパリアータpagliataとも呼ばれるこの料理は、ローマ郷土料理のなかでもsconcertante(和を乱すもの、異端児)と言われる。下町出身者でなければその美味しさはわからないと言われ、しかし、ひとたびその旨さを知ったらたちまち虜となり、忘れ得ぬ至上の味となると言う。... [続きを読む]

ローマ下町料理を紐解く その2 Coda alla vaccinara

2015年6月18日

コーダは尻尾、ヴァッチナーラはヴァッチナーロ風、つまり肉屋風。日本語では一般的にオックステールの煮込みと訳している。『La Cucina Romana e del Lazio』の著者Livio Jannattoniによれば、コーダはクイント・クアルト(モツ)の“女王”であり、コーダ・アッラ・ヴァッチ... [続きを読む]

ローマ下町料理を紐解く その1 Coratella

2015年6月16日

コラテッラcoratellaとは、牛よりも小さな動物のコラータcorata(モツ)のことで、具体的には仔羊(agnello)、乳飲み仔羊(abbacchio)、仔ヤギ(capretto)の肺、心臓、レバー、場合によっては小腸も含む内臓類を指し、これらを炒め煮した料理をもコラテッラと呼ぶ。 新鮮な内臓... [続きを読む]

ほんもののローマ下町料理Agustarello@Roma

2015年5月31日

リストランテ「アグスタレッロ」は、ローマの下町テスタッチョ地区にある。現主人アレッサンドロ・コンメントゥッチの父親が始めた店だ。 ローマ中心地を蛇行したテヴェレ川がその流れをまっすぐ海に向かって進み始めた辺りで、川をはさんで北はトラステヴェレ地区、南がテスタッチョ地区となる。どちらも下町と呼ばれてい... [続きを読む]

南イタリアの底力を見た陶器の街Grottaglie

2015年5月29日

プーリア滞在最後の日をどう過ごすか。アルタムーラや越境してマテーラに足を伸ばす案もあったが、移動の時間が長いのが勿体ないということで、急遽浮上したのがグロッターリエ行き。プーリアの陶器の街だが、今ひとつ情報がなくて、これまで全くマークしていなかった。ところが先日ロコロトンドのLa Taverna d... [続きを読む]

航海図という名の魚貝料理店Portolano@Gallipoli

2015年5月29日

モンダドーリ社のガイドブックは写真や図説が豊富で、町の成り立ちや見どころがわかりやすくて便利である。何よりグラフィックデザインが美しく、見ているだけで旅情をそそられる。巻末にはちょっとした工芸品情報が載っていて、「プーリア」編には、ガッリーポリは漁師が作る籠で知られているとあった。籠好きとあらば見逃... [続きを読む]

「トスカーナ 美味の教え」を読む

2015年5月27日

フィレンツェに住み始めた頃、トスカーナの田舎へ出かけたことがあった。シエナの南へ行くと、ゆるやかな丘の続くいわゆるトスカーナ的風景が広がる。緑の丘の上の石造りの家に向かって糸杉の並木が続いていたり、忽然と糸杉の群れが現れたり。同行したフィレンツェ在住○十年の人に、「あれは、見栄えを意識して植えたのか... [続きを読む]

正しい伝統料理リストランテ、Osteria del Tempo Perso@Ostuni

2015年5月26日

プーリアの真ん中あたりに“白い町”は幾つかあるが、一番有名なのはオストゥーニだろう。毎年塗り替える壁はしみ一つなく、それでも妙な真新しさは感じさせない。やはり冬の間に真っ白に塗り直すカプリが、やや厚化粧すぎて落ち着かないのに比べ、オストゥーニの白さはごく自然な感じがする。しかし、オストゥーニは素朴な... [続きを読む]

サレント家庭料理の華、Le Zie@Lecce

2015年5月26日

パスタの道を辿る時に避けては通れないのがサレント半島。レッチェを中心とするアドリア海とイオニア海にはさまれたイタリア最東端の地域である。古代ギリシャの植民によって草創期は著しく発展したが、後に繁栄した中部イタリア以北のヨーロッパから半ば取り残されたために独自の生活様式がしぶとく生き残った地域でもある... [続きを読む]

元気なお母さんの店La Taverna del Duca@Locorotondo

2015年5月23日

プーリア州ロコロトンド。世界遺産の町アルベロベッロの隣、この界隈に多い”白い町”の一つだ。夏の暑い日射しをあびてまぶしいくらいに輝く白い町は、日中は高い気温を避けて人々は出歩かない。静かな路地の裏のまた裏を彷徨っていると突然賑やかな声が聞こえてくる。そこは、元気なお母さんAntonellaが切り盛り... [続きを読む]

イタリアの手仕事、女編みの籠

2015年5月20日

イタリアの手仕事というと、革細工、木工、金銀細工、刺繍、レース編みなどさまざまあるが、そのなかでも最も庶民的なのは籠編みではないだろうか。陶器というものもあるが、南イタリアの素朴な暮らしの道具的雑器からファエンツァの美術館に所蔵されているような繊細で高貴なオーナメント的陶器までバリエーションは幅広い... [続きを読む]

EVオリーブオイルの継ぎ足し禁止条例のその後

2015年4月23日

昨年11月25日に「レストランでは継ぎ足し不能の中蓋を装着したEVオリーブオイルを提供すべし」条例、いわゆる“イタリアのオリーブオイルを守る法”が施行されて4ヶ月が過ぎた。未だに継ぎ足し可能なボトルをテーブルに乗せている店もあるなか、ルールに真面目に従っている関係者から疑問の声が上がっている。曰く、... [続きを読む]

イタリアのパン現代事情 ダヴィデ・ロンゴーニの場合

2015年4月20日

イタリアで美味しいパンに出会うことはあまりない。スーパーで売っているものはもとより、自家製を謳うパン屋のものでも、さして美味しいと思えないことが多い。その理由を解き明かし、そしてほんとうに美味しい本来のイタリアのパンを作っているのが、ミラノ郊外モンツァに工房を構えるダヴィデ・ロンゴーニだ。 大学を卒... [続きを読む]
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