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Articles by Manami Ikeda

About Manami Ikeda (314 Articles)
大学卒業後、出版社に就職。女性誌編集に携わった後、98年に渡伊。以来ずっとフィレンツェ在住。取材とあらばどこにでも行きますが、できれば食と職人仕事に絞りたいというのが本音。趣味は猫と工場見学。

イタリアのパン現代事情 ダヴィデ・ロンゴーニの場合

2015年4月20日

イタリアで美味しいパンに出会うことはあまりない。スーパーで売っているものはもとより、自家製を謳うパン屋のものでも、さして美味しいと思えないことが多い。その理由を解き明かし、そしてほんとうに美味しい本来のイタリアのパンを作っているのが、ミラノ郊外モンツァに工房を構えるダヴィデ・ロンゴーニだ。 大学を卒... [続きを読む]

ローマ伝統料理、14年ぶりの復活

2015年3月20日

狂牛病(BSE)の発生によって、イタリアの食生活は少なからぬ影響を受けてきた。2001年にEUの食品衛生委員会による狂牛病対策条例が施行されて以来、数々の伝統料理が“追放”の状態にあった。牛肉はその産地、生育地、精肉処理地を明記した個体別のエチケットがないもの、及び非可食の部位(おもに内臓)は流通を... [続きを読む]

第9回Olio Capitaleに行ってみた

2015年3月15日

去る3月7日から10日までの四日間(最終日は半日だったので、正しくは三日半)、トリエステで第9回Olio Capitaleが開催された。トリエステ商工会議所が主催するエクストラ・ヴァージン・オリーブオイル見本市である。通常、見本市というものは業界内のバイヤーを対象としていることが多いが、このオリオ・... [続きを読む]

アマトリチャーナににんにくは是か非か

2015年2月19日

カルボナーラに生クリーム、アマトリチャーナににんにく、ペスト・ジェノヴェーゼにバター。このなかで間違いはどれでしょう。 レシピにおける厳格な伝統主義者であれば、これは全て間違いだと断言するだろう。ところが、有名なシェフが「こうすればもっと美味しくなる」と推奨したら? そうかもしれないと試す人、あのシ... [続きを読む]

ガルガのクチーナ・エスプレッサ00ガルガ伝説、ある伊達男とある善良な男の物語(無料配信)

2015年1月24日

ルネッサンスが華開き、その五百年前当時の街並をほぼ維持しているフィレンツェには、古くからのレストランが結構残っている。数百年とまではいかないが、二百年、百年の歴史を誇る店も少なくない。それら老舗レストランでは、伝統的なトスカーナ料理を出し、伝統料理を頑に愛する地元民やせっかく古都に来たのだからと伝統... [続きを読む]

シチリア美食の王国へ00はじめに(無料配信)

2015年1月7日

なぜイタリアなのか。 これはイタリアに初めて旅した十数年前からのテーマである。イタリアを好きという人は多い。イタリアブームは終わらないとまでいわれているが、どうしてこんなに惹かれるのだろう。人によっていろんな理由があるだろうが、私達にとっては「イタリア=食の地」である。それも飾り立てること無く、スト... [続きを読む]

イタリアの麻の布を訪ねて@Coazze, Piemonte

2014年12月15日

ローマに住む知人がイタリアの麻を紡いで布を織っていると聞き、イタリアの麻という言葉に引っかかって、この国にそんな産業があるのかと興味を抱いた。話をよく聞いてみると、第二次世界大戦まではイタリアの各地でごく普通に麻が栽培され、庶民(農家)はその麻から繊維を取り出して紡ぎ、布を織ってシャツやワンピース、... [続きを読む]

「アレルゲンはすべてメニューに記載すべし」発令

2014年12月13日

明日12月13日より、EU内の飲食店では料理に含まれているアレルゲンをメニューに明記しなければならないという法律が施行される。飲食店だけでなく、原材料メーカーもラベルに記載しなければならないのだが、この法律に抗議活動を繰り広げているのは主に飲食店業界だ。 メニューを毎日手直しする店、不定期にメニュー... [続きを読む]

オリーブオイルガイドFlos Olei 2015発表会@Roma

2014年12月9日

イタリアでオリーブオイルのガイドブックは幾つかあるが、世界各地のオリーブオイルを取り上げ、オイルはもとより生産者の栽培製造方法により重点を置いて評価しているのは、Marco OreggiaとLaura Marinelli責任編集による「Flos Olei」(伊語・英語併記)だけである。去る11月29... [続きを読む]

レストランのEXVオリーブオイルは本日より注ぎ足し禁止

2014年11月26日

今日、11月25日より、イタリア全国のレストランで客席に供すエクストラ・ヴァージン・オリーブオイルの瓶はすべて、“注ぎ足し不能”でなければならないという条例が施行された。消費者にエクストラ・ヴァージン・オリーブオイルの質を保証するために、ボトルのエチケットに書かれているもの以外のオイルがレストラン裏... [続きを読む]

Panificio S.Forno@Firenze

2014年11月22日

アルノ川の南側、オルトラルノにこの秋、一軒の新しいパン屋が登場した。名前は「s.forno」。窯から出すsfornareと、経営するエノテカ・リストランテのSanto BevitoreのSをかけたらしい。天然酵母を使った薪焼きのパーネ・トスカーノ、フォカッチャ、バゲット、ビスコッティのほか、マフィン... [続きを読む]

Pizzeria Berberè@Firenze

2014年11月22日

ピッツァ後進国のフィレンツェは、満足のいくナポリ・ピッツァを見つけることすら苦労するのだが、昨今各地で発生しているグルメ・ピッツァの店がとうとう上陸、これで“美味しいピッツァ”を食べたいという欲求を満たすことが叶うようになった。そもそも、フィレンツェでピッツァといえば、少しでも冷めれば堅くなるか、や... [続きを読む]

I Vini della Costa Toscana試飲会

2014年11月1日

イタリアワインの生産者はDOCやDOCGなど認定単位での組合や協会を設立して活動するほかにも、さまざまな理由づけをして連帯を組み、共同でイベントやプロモーションを行う。特に、トスカーナやヴェネトにその傾向が強い。去る10月29日にフィレンツェの中央市場2階のイベントスペースで開催されたVini de... [続きを読む]

Barilla Insieme Day

2014年10月29日

去る10月7日、パルマのバリラ社において、ジャーナリストやマーケティングなど食分野の活動に携わる人を対象とした一日セミナー「Barilla Insieme Day」が開催された。会場はパルマ市内にあるアカデミア・バリラ、100人収容のホールがほぼ満席となる参加者が集まり、「これからの食のありかた、そ... [続きを読む]

Natale前にひっそりと“死者のパン”

2014年10月29日

10月後半のミラノ。パスティッチェリアのウインドウにはパネットーネが姿を表し始める。ハロウィンの飾り付けをしているところもあるが、それと同時にクリスマスに向けてパネットーネを売り込む店が多い。大きくて目立つパネットーネを見ると、否が応でも、年末に向けての気ぜわしい気分にさせられるが、その陰に隠れるよ... [続きを読む]

イタリアの絶景26 サン・ヴィート・ロ・カポ

2014年10月12日

シチリア州トラーパニ県に属するサン・ヴィート・ロ・カポは、その名(カポ)が示すように、海に突き出した小さな半島である。海からそびえる岩山は風を遮って船を守る。サン・ヴィートの名は、紀元300年頃、ディオクレアティヌス帝の追手から逃れるため、シチリア南部のマザーラから海を渡ってやってきたローマ貴族高官... [続きを読む]

古代小麦復活のムーブメント

2014年10月11日

グルテンアレルギー(セリアック、イタリア語ではCeriachia)に悩むイタリア人は多く、潜在的な患者も含めると800万人いるとも言われている。ヨーロッパ全体では300人に1人の割合で発症しているというから、問題はイタリアだけでなく小麦粉を食生活のベースとするヨーロッパにおいてかなり深刻な状況である... [続きを読む]

Chianti Classico Houseオープン

2014年10月1日

イタリアで最初のワイン生産者組合は、1924年ラッダ・イン・キャンティで結成された。33の生産者が参加したこの組合は、トスカーナの他の地域で造られるワインと区別するため、32年にキャンティの名前の使用区域を限定。そして、キャンティは67年にDOCに、84年にDOCGに認定され、その一部であったキャン... [続きを読む]

フィレンツェのビオ市Fierucola

2014年9月21日

15年住んだサンタ・マリア・ノヴェッラ地区からアルノ川の反対側のサント・スピリト地区に移って半年、この小さな街では人の行動範囲がいかに狭まるかを身をもって体験した。川向こうへは3分もあれば行けるのに、ほとんど全く行かなくなった。年末のアメ横さながらに大混雑するポンテ・ヴェッキオを渡りたくないというの... [続きを読む]

イタリアブックレビュー:La Grammatica dei Sapori

2014年9月9日

素材の組み合わせに、基本原理はあるのか。おそらく、多くの人はあると感じているだろう。それを解明しようと実際に科学的なアプローチを試みている研究者もいるし、そうではない一般人でも、経験的にどれとどれを組み合わせれば美味しくなるか大なり小なり知っている。科学者と一般人の間に位置する料理人は、科学的アプロ... [続きを読む]

Locanda al Gambero Rossoよ、永遠に

2014年8月27日

レストランガイド「ガンベロ・ロッソ」で長らくトレ・ガンベリを維持してきた「ロカンダ・アル・ガンベロ・ロッソ」が、この8月31日を最後に閉店する。閉店理由は、料理人ジュリアーナ・サラゴーニの健康問題。長年の立ち仕事で足を悪くし、これ以上続けてはならないという医師からの忠告に従っての決断である。ただし、... [続きを読む]

反レストランガイド論争についての考察

2014年8月5日

食ジャーナリストのDavide Paoliniが主宰するサイトGastronautaで 近頃盛り上がった話題が「反レストランガイド」。Luca Vercelloniというグアルティエロ・マルケージの弟子で食のマーケティングを生業とし、ガストロノミアについての著作(「Viaggio intorno a... [続きを読む]

伝統を守り発展を目指すPremiate Trattorie Italiane

2014年7月16日

フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局の社長、エウジェニオ・アルファンデリはいつも、「老舗はその地位に安穏としていてはいけない。歴史の重みを感じながらも常に変革していかなければすぐに廃れてしまう」と言う。およそ400年間、何度も存亡の危機に遭いながらも途切れることなく存在し続けてきた薬局が、1... [続きを読む]

第3回パスタ世界選手権開催by Academia Barilla @ Parma

2014年7月8日

去る6月12、13日、パルマのアカデミア・バリラでパスタ世界選手権が開催された。今年で3回目、世界23カ国から27名の料理人が参加した。出場者のほとんどは外国で活躍するイタリア人で、外国人はほんのわずか。一昨年開催された第一回では、日本人の山田剛嗣さんが並みいるイタリア人ライバルをおさえて見事に優勝... [続きを読む]

日本の食品をもっともっと世界に!

2014年7月6日

  イタリアでも最近は、Wagyuについて語るイタリア人が増えている。折からのユーロ高で日本への観光旅行がちょっと身近になり、日本で食べたあの「とろけるように柔らかい」牛肉をもう一度食べたいというのである。特にKobe-beefの名の浸透ぶりが著しい。Wagyu=Kobe-beefと思って... [続きを読む]

畑に生きる料理人ジョルジョーネ、待望の新刊

2014年7月4日

料理専門のTV局ガンベロ・ロッソ・チャンネルで大人気の料理人ジョルジョ・バルキエージ、通称ジョルジョーネのレシピブック「Giorgione orto e cucina」がこのほど発売された。7月1日にフィレンツェの書店で開かれたサイン会はすこぶる盛況、若者から年配まで幅広い世代に人気があることを示し... [続きを読む]

Tenuta Carretta@Piobesi d’Alba, Piemonte

2014年6月28日

去る6月6日、アルバのPalazzo Banca d’Alba(アルバ銀行会館)で行われた第一回目FWD food, wine & design開会記者会見で、テヌータ・カレッタのオーナー、フランコ・ミロッリオはこう語った。「経済危機のなか、イタリアはmade in Italyという称号でな... [続きを読む]

第1回FWD, food, wine & design@Alba

2014年6月28日

フィレンツェは、キャンティ・クラシコ協会のオーガナイズによるワイン関係のイベントが多い。プロ向けのアンテ・プリマ(試飲会)もあるが、同時に一般人向けのイベントにも熱心で無料試飲を柱としたさまざまな催し物が開催される。しかしそのなかには、これはちょっとと首を傾げるようなものもあって、たとえば、ワイン&... [続きを読む]

マエストロ・マルケージの新たなるプロジェクト

2014年6月27日

ヌオヴァ・クチーナ・イタリアーナの父、グアルティエロ・マルケージは、80歳を超えてなお精力的に活動を続けている。ただし、料理人としてではなく、若い世代を牽引するマエストロとして、そして、イタリア料理の一時代を築いた生きたアイコンとしてである。料理人の枠を超え、すでに一つのキャラクターと化しているが、... [続きを読む]

サラミ&生ハム祭りSalumi da Re開催@Polesine Parmense(PARMA)

2014年4月17日

4月12日から14日までの3日間、サラミ&生ハムのイベントSalumi da Re第一回が開催された。 北はトリエステから南はカラブリアまで、サルーミ(サラミやハムなど加工肉食品)の生産者が集まり、会場となった農園レストランAntica Corte Pallavicinaの門から建物までのアプローチ... [続きを読む]
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