シチリア美食の王国へ16 ディヴィーノ・ロッソ@マルサラ
古都に見つけたエノテカ&マルサラ料理 最後にマルサラ料理の話を少しばかり。「ワインの街」という看板があちこちに立つ旧市街の一角に「ディヴィーノ・ロッソ」という店がある。古いパラッツォの一階にあり高いヴォールト式天井の店内はワインバーとレストランに分かれている。ワインリストを見るとシチリアワインは約50種類、マルサラ近辺のワイナリーが多い。バッリオ・ホップス、マルコ・デ・バルトーリ、ペッレグリーノ、フォルティ・テッレ・ディ・シチリア、街中のエノテカの値段と比べても良心的で安い価格帯のワインが多く好感が持てる。 地元マルサラの雄マルコ・デ・バルトーリの「ソーレ・エ・ヴェント」、グリッロとズィビッボから作ったさわやかな白、10ユーロ。前菜の「ピラミデ・ディ・マリナーティ」はペッシェ・スパーダ、いわし、ラディッキオ、オレンジの冷たい前菜でレモンとオリーブオイル、グリーン・ペッパーの味付けで食べる。マルサラもクスクス文化圏である。聞くとこの店では週末のみクスクスを出し、その味はサン・ヴィート・カポに比べると繊細で粒がより大きいという。見ると確かにその通り、青魚の味の強いブロードだった。魚はハタとサバにボーガという青魚で辞書によると「アフリカ鯛」とあいる。いずれも軽めで洗練されたマルサラ料理だった。デザートに自家製のカッサータとペッレグリーノのマルサラ・ワインを頼むと、トスカーナでいうビスコッティ・エ・ヴィンサントのように固焼きのビスコットが一緒に出てきた。カメリエーラにこれはヴィンサントのようにワインにつけて食べるのか聞いたところ、マルサラではそういう食べ方、飲み方はしません、とやんわり釘を刺された。やはり瞑想用の上質なマルサラ・ワインはそのまま静かに頂くに限るらしい。Divino Rosso(ディヴィーノ・ロッソ) Via XI Maggio, Largo A.Di Girolamo,1 Marsala (TP) Tel0923-711700 月曜休み 予算目安:1人20ユーロ Delfino Beach Hotel(デルフィーノ・ビーチ・ホテル) Via Lungomare,672 Marsala (TP) tel.0923-751076 fax 0923-751303 delfino@delfinobeace.com S 67ユーロ D110ユーロ、全91室 マルサラ市内から約5分、静かな環境のお薦めリゾートホテル
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