シチリア美食の王国へ24 マグロ加工場アデルフィオ@マルツァメーミ
秘密のマグロ加工場発見!!ひなびた倉庫の中は珍味山積み カポ・パッセロから7.5キロ海岸沿いに北上してマルツァメーミへ立ち寄る。これといって何があるわけではない、近年は夏の海辺のリゾートとして少しずつ人で賑わうようになった街である。しかし、ここには六十年の歴史を誇るマグロ加工場があるのだ。「アデルフィオ」はこの街が今ほどに観光化する以前、回りにはほとんどなんの建物もないところでマグロとイワシの加工場としてスタート、現在も原材料から自社で調達する方針を守っている。がらんと大きな倉庫のような建物の手前部分は直販所、奥が加工場である。訪れた時がマグロの季節でなかったため加工場は開店休業状態だったが、直販所には不思議な加工品がいっぱい並んでいた。真空パックのボッタルガ(カラスミ)、塩と胡椒で熟成させたマグロ版生ハムといったところのモシャーメ、塩蔵白子、心臓の塩漬け、マグロをミンチにして香辛料と一緒に仔牛の腸に詰めて熟成させたソップレッサータ、オイル漬け缶詰めでも部位別にヴェントレスカ(腹身、トロの部分)、タランテッロ(赤身)、ブッツォナリア(フィレの部分)などとバリエーション豊富。パスタソース用にすでに調味してあるものもあるし、イワシやサバの加工品もいろいろある。ラベルは創業以来あまり変わっていないのじゃないかと思うくらいキッチュだし、魚加工品だけでなく、カルーバのシロップやサボテンの実のリキュールなど変なものがいっぱい。珍しいお土産を探すならば絶対におすすめだ。
Adelfio(アデルフィオ)
Via Marzamemi,7 Marzamemi (SR)
Tel0931-841307
www.adelfionline.com 
info@adelfionline.com

L’Acquario(ラックアリオ)
Via Jonio,1 Marzamemi (SR)
Tel0931-841251
月曜休み
予算目安:22ユーロ
マグロ加工場「アデルフィオ」直営レストラン。これも体育館のように天井の高い倉庫風の建物で、真ん中にどーんと生け簀があって巨大なハタや伊勢エビが泳いでいる。しかし、もっぱら生け簀の魚は観賞用で、メニューはごく普通の魚介料理だ。激ウマとは言わないが、安く気楽なレストランである。

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