Rossini@Firenze
某カード会員誌の「フィレンツェ熟年夫婦記念日の旅」取材中。日頃面倒をかけている妻に夫が素敵な旅をプレゼントするというテーマのもと、特別感のある宿、ショッピング、レストランを紹介するというわけである。日本では、「記念日です」というと、いろいろとお店側が趣向をこらしてくれるそうだが、セルフ・プロデュースの国イタリアでは、そんなおんぶに抱っこはNo Good。 どう演出するかはご主人が考えるとして、舞台としてご紹介するのは、たとえば、フィレンツェならばRossini。二年程前にオープンしたのだが、ここは実はお店がころころと居抜きで変わる、ある意味、”気の良くない”場所。このお店もはてどうなることか、という気持ちで見守っていたが、それなりに落ち着きを見せ始めているような気がする。お店の移り変わりの激しい日本とは違って、新しいお店が爆発的に人気になるということはなく、5年6年7年かけて浸透定着するのがイタリア。情報グローバル化が進んだ昨今は、そのスパンも短くなりつつあるけれど。 ランチで食べた、カニのラヴィオリ・クルミクリームは、クルミのほのかな甘み、バルサコミの甘酸っぱさがほどよいバランスで、全体的に軽い仕上がり。軽すぎてカニの風味が風前の灯状態であったのが惜しいけれど、ヘビーなイタリアンに免疫のない熟年ご夫婦には◎かと。mnm

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