Checchino dal 1887@Roma
あまりにも有名で、いつでも行けると思っていたから一度も行く機会がなかった老舗。「いつでも会えると思うから連絡しない」とone of 師匠にかつて言われたことがあったが、それってやっぱり寂しいかも。 100年以上、一つの家族が経営するのって、フィレンツェ老舗協会的には、立派に会員、いや、名誉会員的。この協会は、フィレンツェのほかナポリにしかないので、この店はそんな栄誉を与ることはないけれど、名店であることは今回思い知らされました。 20世紀半ばのままの、当時はこじゃれた感じの、今じゃキッチュな内装も、白服のカメリエーレも、そして、五代目にあたる3兄弟のうち、サービス担当のフランチェスコ氏の古代ローマ衣装が似合いそうな立派な体躯も、すべてがこの店を形成する重要な素材。来ているお客も、声の大きなどこか野暮ったい格好のローマ人たち。 古代ローマ人フランチェスコ氏は注文をその大きな体とは異様にアンバランスな小さな手帳風のメモに書き込む。う〜ん、これって結構お洒落かも。たくさんの注文をすべて暗記する離れ技にも感動するけど、自分のスタイルを貫く姿にも「やっぱりイタリア人、うまいねぇ」と感心する。 セコンドで食べたGarofolato di Bueは、牛肉のクローブ風味、蒸し煮した牛のスライスにトマトソースという地味な外観を侮ったら、鼻が曲がる程のクローブパンチ。効かせるものはしっかり効かせる、これがイタリア式。クローブ・アレルギーのかた、同席の人が注文しないよう、牽制を。mnmSAPORITAをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。