Dagnino@Roma
筆頭師匠である六本木澤口シェフの「大至急」ミッションにより、ローマのシチリア菓子屋を探すはめに。フィレンツェにもあればそれに越したことはないのだが、いかんせん”田舎都市”ゆえ、シチリア菓子なんてイタリア国内移民が集中するミラノかローマで探すほかない。 目的のブツをキーワードに、泊まる宿近くでヒットしたのが、共和国広場のガレリア・エセドラ内にあるパスティッチェリアDagnino。ガレリア・エセドラ?どこそれ?と思いながらもたどり着けば、そこは前世紀半ばで時が止まった、いい感じに古びたバール・パスティッチェリアだった。 懐かしのシチリア菓子が並ぶ。カウンターのお姉さんも、給仕のお兄さんも、どこかシチリアな顔つき。けして今風ではないけれど、バロックな奔放さが溢れる菓子にローマ人たちが群がる。そういや、ローマの菓子ってなんだっけ?何かあったか?とちらりと考えるも、眼前の力強い菓子たちに思考力が急激に低下、とりあえずローマ人に負けじとショッピングに専心。 ミッションを果たし、自宅用にゲットしたのが、白黒が気持ちいいくらいにはっきりとしたメッシーナの菓子、ピニョラータ。揚げ菓子にホワイトとブラックのチョコ風味アイシングをかけたもの。種を明かせばそれだけの菓子なのに、この見た目のインパクトには、風化とは無縁の孤高な美意識を感じる、のは感じ過ぎ?mnm

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