Muti&Garga@Firenze
先月11日、発売日にネットで手に入れたリッカルド・ムーティのコンサート。日曜午後という、気分は思い切りだらけた時間だったが、せっかく盛り上がって入手したんだから、と出かける。テアトロ・コムナーレの周囲は毛皮を来たおばさまでいっぱい。年末のロベルト・ボッレのバレエの時も毛皮おば軍団に圧倒されたけれど、その時に比べると年齢層が一段とアップ。目算平均65歳。 席はプラテアの左端前から2列目。ちょうど、ムーティ様の指揮ぶりをサイドから直撃するポジション。初めての経験だったけれど、いやぁこれが良かった。指揮をつぶさに見ながら音を耳で聞くというのがこんなに楽しいなんて。楽曲の知識なくとも充分楽しめるのがこの席だ、と一人合点。でも、お年寄りが多いせいか、咳がすごくて。 演奏前に、ムーティが客席に向かってひととき語った。ハイドンの「Le sette ultime parole」はシンプルな曲だけれど、表現は非常に豊かであることを感じてほしい、そして、音楽を聞くというカルチャーをイタリアは失ってはならない、と。最近、政府による文化関連、特に劇場への補助を削減するという政策への異議を唱えたのである。現場の生の声。ムーティならではの意義あるパフォーマンス。 日曜夕方、アフターシアターはガルガへ。肝臓を思いやって、生アーティチョークのスパゲティーニと、薄い仔牛カツのルーコラ&トマト&ズッキーニのせのブラチョーラ”イタリア”、アスパラと生クリームと粒マスタードのソースたっぷりの仔牛ソテー、スカロッピーナ・アラ・シャンタルを。ワインはカベルネとサン・ジョヴェーゼ、コロリーノのイル・ブラッチョリーノ1999。ハイドン→モーツァルトでなぜかお腹が猛然と減ったので、ガルガではいくら食べても胃袋に空きを感じた。こんなのは、何年ぶりか。mnm

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