Anteprima Chianti Classico2005
キャンティ・クラッシコ協会が毎年この時期に開催するアンテプリマ、すなわち試飲会に招待されて出席。会場はピッティなどでもおなじみのスタツィオーネ・レオポルダ。14時45分から行われた記者会見にはフィレンツェ在住のフード・ジャーナリスト大平美智子姉もご臨席。会長のヴィットリオ・ポッツェージ曰く2005年はガッロ・ネロにとって重要な年であったそう。「キャンティ・クラッシコ協会」と「マルキオ・ストリコ協会」とに長らく分裂していたキャンティ・クラッシコの生産者たちがひさかたぶりに統合。合わせて1200生産者を数える大同連合を形成したのである。売り上げも「アンナータ・ネラ=暗黒の年」という発言も飛び交った2002年ヴィンテージを底に上昇は続く。2005年全体では売上高前年比30%増。その余勢をかってこの春から80万ユーロをかけた大キャンペーンがはじめる予定、とはトスカーナ州評議員スザンナ・チェンシ女子の発言。3月20日以降、新聞、雑誌などで例の黒い雄鶏印をみかける機会が増えることになる。その余波は日本まで広がるかもしれない。 2005年のキャンティ・クラッシコ全体の売り上げは国内44%、国外56%。国別ではアメリカ30%、ドイツ24%、英国13%、スイス12%、日本7%と続く。日本市場の重要性については協会からも発言があったが日本のプレスはちら、ほら、という感じ。他に香港、シンガポールらしきプレスもちら、ほら。これがミラノ・サローネとかになると中国人の数が圧倒的に多くなるのだが、ワイン業界まではまだ中国人の攻勢は届いていないらしい。しかしそれも時間の問題か。 質疑応答の時間ではイタリア人プレスからがんがん激しい突っ込みが入り、それにきちんと応える協会側、という構図は日本では見られない切磋琢磨のシーン。こういう関係が良好な市場を形成し、大人の関係を築き上げるのだと思う。昨年はヴェロネッリ派のジャーナリストが発言して会場を紛糾状態に巻き込んだこともあった。 試飲はトスカーナ州のAISから派遣されたソムリエ数十人が待機。日本人女性の姿もあった。ずらりと並んだ2005年のサンプルは348種。風邪ひき中ということもあり試飲はパスしてフリッテッレをつまんで退散。昨年は10種ほどテーマごとに分けて試飲していたが、今年のティスティング方法はちと雑な感じがした。MASASAPORITAをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。