春先取り味覚、アグレッティ
どんなに寒くても春は確実にやってくる。それも八百屋の店先から。まずは柔らかいアーティチョーク、それからこの、おかひじきのようなアグレッティ。ほとんど同時にバチェッリ(そら豆)、ピゼッリ(グリンピース)も。これで冬の間親しんだ白菜&大根ともしばしお別れ。 アグレッティはきれいに掃除して、さっと塩茹で。オリーブオイルと醤油で食べる。おかひじきより繊維は弱く、さくっもろっとした食感。香りは微かに青い感じ、そこが、春先っぽいような...。 このアグレッティ、ほとんどレストランでは見かけないけれど、過去一度だけ、プロが料理したものを食べたことがある。カルミニャーノのワイナリー、カペッツァーナで供された昼食のプリモ・ピアッティで、アグレッティをたっぷり使ったスパゲティ・アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ。 唐辛子がぴりっと効いて、アグレッティの淡さをうまい具合に引き締めるこの料理、お店でも食べられるといいのにと思ったが、アーリオ・オーリオ...なんて店で出すものではないというのが常識のこの国で、それは無粋な注文というもの。自宅でやればいいわけで。でも、掃除が辛い。腰にくる。mnm

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