Perseus@Firenze
今回の取材行脚中もっとも難易度が高いと予想されていた、ビステッカの名店Pことペルセウス。困ったことにその予想は見事に的中、途中で撮影断念か?!と思うような瞬間に何度も遭遇した。 男ばかりの体育会系トラットリアは、フィレンツェ訛りが強くて連中同士の会話のヒアリングは不可能。愛想というものはなく、ぼやぼやしているとぶっ飛ばされそうな空気が漂う。 「肉を焼くのは19時30分以降だから19時に来い」と言われ、日本人的にちょっと早めに着いたら「時間まで待て」。19時を過ぎても一向に始められそうになかったのでとにかく店内撮影から開始し、じわりじわりとワゴンサービス撮影まで執拗にこぎつける。ようやく肉が来た!と思ったら、さっさと切り分けておしまい。撮り直し不可の一発撮りにフォトグラファーは半泣き。狭い上に「早く終わらせろ」のプレッシャーも激しく、その間にお客はどんどん入ってくるし、はっきり言って取材どころではない。 しかし、肉はやはり美味しい。ちょっと焦げすぎだったけれど、炭化部分を取り除けば問題なし。無言でつきだされたじゃがいものローストもごろごろと大ぶりで大変美味しい。勘定は高いし、態度は不躾だけれど、美味しいから来ざるを得ない、そんな店。mnm

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