酒とサルデーニャの日々3 Mirage@Chia

予定していた撮影も無事終わり、オフを兼ねてカリアリから郊外へとドライブ。プーラ、キア。オフシーズンのビーチでは食事に困るもの、と思っていたがバールで聞いて云ってみたごく普通のなんでもない、名前もありきたりのレストランMirage@Chiaへ。すると日曜の午餐は地元の方々で満員。アサリのフレーグラ、オマール海老(半匹)のスパゲッティを黙々とせせっているころ厨房に推定?キロのマグロが届いた。聞くとここ一週間待っていた待望のマグロだという。一瞥しただけだがおそらくトンノ・ロッソ。
カルロ・フォルテ、サンタンティオコのマグロの季節は5月から7月である。いまはいわば落ちマグロ。メスは産卵を終え、オスは精を使い果たしてやせやせのはずだが、しばらくしてショーケースに切り身としてあらわれたそれは立派な蛇腹の大トロを持つ極上品であった。
で、すかさずエリオ様が生の切り身にボッタルガかけを注文。どこかの国製のノンジャパたまり醤油も一緒に出て来たのは余計だったが、レモンとタイム・オイル、黒胡椒をごくごく軽く振りかけ、血合いをわずかに含んだ赤身の薄切りボッタルガ掛けは素晴らしい肉質だった。ちなみにこの店はサルデーニャで唯一(店談)のマグロのミルト煮込みを作る店だとか。担当料理人不在で詳細不明だったが、また来夏おそらく再訪する機会があるかと。セコンドはぐるぐる巻きのサルシッチャ、イソギンチャクも含む魚介のフリット、スルメイカのグリル。珠玉。翌朝は4時起き、6時発の飛行機で8時にはフィレンツェの自宅へ。MASA
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