真夏の夜の夢、未完成、ベト七
3月16日午後のマッジョ・ムジカーレ・フィオレンティーノのPM公演はCLAUS PETER FLOR様の指揮によるメンデルスゾーン真夏の夜の夢・序曲、シューベルト交響曲8番「未完成」、ベートーヴェン交響曲7番。日曜の午後だからか、それとも劇場かフィレンツェ市がお年寄りを招待しているのか、本日の観客はやけに年齢層が高い。ここに来るのは去年のメータ様指揮による「ワルキューレ」以来だけど、こんながらがらなのははじめて。前の人の座高を気にすることなくゆっくりと見れました。 ところで「未完成」の第一楽章って、ある秋の晴れた日にトスカーナの田舎で空を見上げたら、真っ青な空に雲が流れてゆく。ちょっと風が強いけど、日射しは暖かくああ、今日はなんて気持ちいい日曜日、そんなイメージありません?一方ベートーヴェンの7番は陽が暮れ始めた冬のアウトバーンを一人延々と走り、ようやくゴールである街の明かりが見えて来た時に感じるような無限の高揚感、達成感。古城街道、ロマンティック街道、ライン川流域、アルペン街道。開高健が南北両アメリカ大陸縦断の旅の最期に第九をフルボリュームでかけたように。もっと遠く、もっと広く。MASA

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