最新刊「サルデーニャ!」2010年2月発売
2007年から数回に渡り、取材を重ねて来たサルデーニャ紀行「サルデーニャ!」が2010年2月発売(予定)になります。これはカリアリを振り出しにひたすら驚きを求めて内陸部のディープ・サルドへと歩を進めた食と工芸の旅の記録であります。その目的はただひとつ。サルデーニャ=コスタ・ズメラルダというマスコミが作り上げた虚像は一体サルデーニャの本当の姿なのか?という命題を追求することでありました。サント・エフィジオ、コルテッロ・サルド、フィリンデウ、フレーグラ、カッサパンカ・・・そうしたサルデーニャを理解するためのキーワードをひとつひとつ拾い集めて回った結果、できあがったサルデーニャ像は従来のバカンス・アイランドとは全く違ったものとなりました。 それはタオルミーナの豪華ホテルを見ているだけではシチリアの魂を理解できないのと同様、青く輝く海だけ眺めていてはサルデーニャの真実は理解できないのです。その詳細は近々当ブログでお知らせいたしますが、南イタリア、シチリアをすでに知ってしまったハードリピーターにとって最後の聖域であるサルデーニャは隔絶された文化が残る孤高の島であります。 未曾有の出版不況の昨今、出版社で書籍営業に携わる方々はこうおっしゃいます。「前例がないから売れない」「Aという本が売れているからそれに似た本を作れ」「おまけをつければ売れる」。そうしたマーケティングのみを重視したならばおそらくこんな地中海の島の物語はきっと日の目を見ずに終わっていたことでしょう。これは出版不況下においても気概ある編集魂を持つ編集者、出版社の賛同あって完成した企画であります。来夏、サルデーニャへの冒険を目指す旅人、もしくは訳あって旅に出られなくてもいつも心の片隅で地中海の島を夢見ている全てのアームチェアー・トラヴェラーへ。MASA

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