週間食卓日記 TOTO本田夫妻帰伊記念編
2010年2月16日 Chianti Classico Collectionの帰途、Trattoria Baldini。cotoletta alla milanese, lombatina di vitella, spinaci saltati。コトレッタには本日のコントルノとしてcarciofi frittiが付く。デザートはマチェドニア。りんごが美味。ワインは卓上のこもかぶりキャンティを飲んだ分支払う。二人で48ユーロ。カターニアの名店アンティカ・マリーナで初の日本人として厨房に立ち、そして故郷博多に本田あり、と言わしめて3年目、アンティカ・オステリア・トトの本田夫妻、夜、フィレンツェ入城。 2010年2月17日 本田夫妻と合流して中央市場方面へ。台所用品店を巡り、schiacciata alla fiorentina用の焼き型など購入。本田シェフがその昔昼食に通い詰めた思い出のCasa del Vinoでウェルカム・プロセッコ。昼食はSostanza detto Troiaにて、tortino di carciofi, bistecca, zuppa paesanaなど。トルティーノは二つ頼んだら一つ目は焼きが若干浅く、ナイフを入れると卵液流出。二つ目はほどよい焼き加減。焦りが出たのでしょうか、シェフ、マリオ。お会計は四人で115ユーロくらい。夕食には、ただいまフィレンツェ修行中、兜町Cのカポの愛弟子Sトも参加してTre Panche。tagliatelle con ragu bianco di coniglio, pollo disossato con verdure fritte, spaghetti con tonno e ciliegini, agnello scottaditoなど。Sト希望のlesso rifattoがなく、店主Saverioの勧めるがままにpeposo。ドルチェは伝説のcheese cakeを久しぶりに堪能。ワインはNobile di MontepulcianoのIl Conventino、バルベリーニ・ヴァル・デルサのBalzini。いろいろ食べて、五人で240ユーロ。 2010年2月18日 本田夫妻希望のRiffaioliが満席につき、昼食はBuca dell’Orafoへ。Pollo in umido e bietole, coniglio porchettato, spaghetthi alla carrettiera, chitarrine ai carciofi, agnello in padella。鶏の煮込みは柔らかく味もしっかりとしみているのに軽く、この日一番の出色。夫妻はこの後もカレッティエラとアーティチョークのパスタを各所で研究なさいます。四人でスペシャル・プライスby Sandro、100ユーロ。Volpi e l’Uvaでワイン、Bottega dell’OlioでいつものシエナDOP Bardiと新作のシチリア産トンダ・イブレア単一品種Castel di Lego、Bottega della Fruttaで野草cicerbiteやカステルフランコなど野菜購入。ゆで野菜とインサラータで胃腸調整。 2010年2月19日 再びSト参加、雨と高潮のヴェネツィア日帰り。freccia argentoは旧型車両につき狭いけれど、時間短縮されて2時間となったので我慢。ところが、水上バスが13時半までショーペロ、致し方なく雨の中を歩き出す。まずはAlla Vedovaでビバーク、polpetti frittiでオンブラ白。グラスの小ささぶりに本田シェフ心動かされた模様。一個の肉コロッケと一杯の白ワインで英気を養い(5人で10ユーロ)、再び雨中徒歩でリアルトへ。Cantina Do Mori、ひねた発砲酒カルティッツェで乾杯。オーバル大皿にチケーティてんこ盛り。全部で30個はあるかも。本田夫人食べるのを忘れて撮影に専心、Sト持参の胃袋でスイーパー。そのほかワインお代わりなどして70ユーロ(!)。出てすぐ斜め前のAll’Arcoでは白ワインにサン・ダニエーレの生ハムとラルドをつまみながら、父母息子の連携プレーを観戦。狭いのにしかしスズキのソテー、アーティチョークとプロシュート・コットのソース添えなんていうのまで作っているのに半ば驚き半ば呆れ。ここはクロスティーニも温めてから出すなど芸が細かいです。シメにDiavolo e l’Aquasantaでスパゲッティ・ヴォンゴレなど。ヴェネツィア式柔らか麺を確認。水没したサン・マルコを眺めて後、動き出した水上バスに乗り、ヴェネツィア脱出。夜はフィレンツェの食堂Vinainoで慰労会。sott’oli della nonna, soprassataの後、tagliata di pollo, trippa alla fiorentina, salsiccia e fagioli, insalatona del Vinaino(tonno e fagioli)など各自一品、ただし、Sトのみribollitaと一昨日の雪辱を果たすべくlesso rifattoの二品。堅牢な胃袋と飽くなき探究心がきっと将来役に立つでしょう。5人で100ユーロ、これぞ本当のスペシャル・プライスですよ、 Sandro君。 2010年2月20日 本田夫妻最後の晩餐前にペルバッコ組の横田・宮崎両人と合流、Volpi e l’Uvaで懇親会。プロセッコ1本、トスカーナの赤1本、名人Riccardo渾身のサラミ盛りなど。7人で60ユーロは宮崎式マジック価格。ペルバッコ組と別れ、”2分で終わる”打ち合わせのためにartbarへ。ミント大盛りモヒート(Sト)、レモン皮てんこ盛りギムレットに比して本田シェフのカイピロスカ、ライムいつもより少なめ。仕入れミス? とにかく打ち合わせ終えて、最後の舞台、Gargaへ。先日逃したRiffaioliの昼食をこの日無事に取り戻した本田夫妻、数時間前のmangioneの余韻に浸りつつも勇猛果敢にフィニッシュに到達せんと、acciughe all’olioの後、spaghettini ai carciofi crudi, spaghettini con bottarga, fegato di vitella alla salvia, agnello al rosmarino、そしてラストはもちろんcheese cake。同じベイクドでもTre Pancheとは全く異なるこのケーキ、味はもとより、フォークを横っ腹に3本刺してのプレゼンに本田シェフまたしても心動かされた模様。ご自分のお店ではお客様を見てから試してくださいね。ワインは赤2本、うち一本はSan FeliceのVigorello。美味しゅうございました。この日の残念賞はSトのカラスミ・スパ、ソース不足で不満足。本当はこうじゃないのよ、と言葉ではいくら説明しても足りません。お会計は五人で250ユーロ。 そして本日夕方、夫妻はローマから発たれます。お疲れさまでした。またの御帰伊をお待ちしております。あ、その前に兜町カポ帰伊の噂が...mnm ヴェネツィアの高潮の模様はこちらからどうぞ。いつものように音が出ますのでご注意を。
youtube http://www.youtube.com/watch?v=4Zai3Hab2A8&hl=ja
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