正しい老舗@Barcelona
古い店を維持するのはとても大変なことだと思います。ただ古ければ良いというものではなく、伝統を守りながらも時代に合わせる工夫が必要で、その工夫が悪目立ちしてもいけません。というようなことを、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局の社長はいつも言ってるなぁ...その良い見本の一例が、Agut。カタルーニャ料理の店ですが、重たい伝統料理だけでなく軽いものも取り混ぜたメニュー構成。カマレロは白ジャケットではなく黒シャツに黒前掛け、余計なことは言わずきびきび動く。店内はもちろん磨きこまれ、古いものは鈍い光を放っています。そして、お客がこれまたご年配中心。杖や歩行器に頼りながらも日曜日はここで食事するのが決まり、というようなお達者倶楽部。そこにいて光景と時間を楽しめることが店の価値を高めるのだと実感。Cantinetta Antinoriにもこういうカウンターがある。常連にならないと座れない感たっぷり。テーブルクロスの純白はこういうところで映えるわけですね。お約束の焼きそば、エビとアンコウのフィデウア。かなりの量ですが、これにハーフポーションはありません。食べ尽くすか涙をのんで残すかの二者択一。頑張って完食してもいいんですが、ポストレがまた魅力的なので非常に悩ましい。SAPORITAをもっと見る
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