フィレンツェ美食散歩04 サンタゴスティーノ23
サント・スピリト地区にある迫力の体育会系トラットリア。店名は住所からとられたものだが、もともとこの場所には1950年代から続いた「トラットリア・リナルド」があったところ。かつては店に詩人、画家、酔っぱらい、はみ出しもの(以上店の公式サイトより)が集ったというが、45年働いた店主の引退を機に経営を譲り、現在の店名で再出発。古き良きトスカーナ料理はもちろん、名著「アルトゥージの料理本」のレシピを試みたり、内臓専門「クイント・クアルト・メニュー」を提案するなど興味深いメニューも多い。しかしこの店に集う食いしん坊の目当てはオリジナルの「ピアッティ・デル・23」。新鮮な牛肉をたっぷり使った(推定200g!!)「ハンバーガー」や皿からはみ出さんばかりの特大トンカツ「オレッキア・ディ・エレファンテ(=象の耳)」はその名の通り衝撃的なビジュアルだが、「象の耳」は豚肉を叩いて薄く伸ばしてあるので意外とあっさり食べられる。 牛臑肉煮込み「オッソブーコ」を「オッソブーホ」とトスカ(ハ)ーナ弁でわざわざ表記するほど空気はばりばりフィオレンティーニ。入り口に壁にかかる額縁にはかつて地元サッカー・チームの栄光の歴史を飾って来た名選手たちの名前がずらり。全部分かれば相当なフィオレンティーナ・マニアとして店のスタッフと意気投合できるはず。
現在閉店

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