フェラガモのワイナリー Castiglion del Bosco来日ディナー
以前こちらでもお知らせしたように、2018年11月5日、フェラガモ家の3男マッシモ・フェラガモ氏が25年ぶりに来日。六本木ミッドタウンのリッツカールトン東京45階にあるモダンフレンチ「アジュール45」に同氏を招き、一夜限りの限定ワインディナーが行われた。モンタルチーノの北斜面に位置する「カスティリオン・デル・ボスコ」は、1000年前からワイン生産が行われていたが近年では多くのオーナーの手に渡り、必ずしもそのクオリティを表現しきれない不遇な時代が続いていた。その現状を憂い、「イル・ボッロ」に続くワイナリーとして2003年にフェラガモが取得。以来惜しみない投資を続け、ビオワイナリーとして名声を獲得しつつある。 一方会場となった「アジュール45」は宮崎慎太郎シェフが腕をふるい、2016年以来ミシュラン東京版で3年連続1つ星を獲得。フランスワインのみにこだわらず、世界的なワイナリーを招待して意欲的にメーカーズディナーを開催している。 この夜はマッシモ・フェラガモ氏が自らセレクトした3種のブルネッロ、Brunello di Montalcino 2013、Brunello di Montalcino Campo del Drago 2013、Brunello di Montalcino Riserva 2012 Zodiac Limited Edition: Boarに合わせて宮崎シェフが料理を構成。一夜限りの美食の時間を創り出した。 アミューズブーシュのフィンガーフードにあわせたのはNV Ruinart Blanc de Blancs brut。続いて、本来カスティリオン・デル・ボスコのゴルフクラブでの消費用に作り始めたToscana Chardonnay 2017、これにはAutumn Inspiration 秋のインスピレーションと名付けられたサーモンのマリネが登場した。最初のブルネッロはBrunello di Montalcino 2013で、これには「ミル貝とウニのガレット Geoduck Clam, Sea Urchin, Tuile」をあわせた。貝のエキスをガレットにし、柔らかく火を通した日本ならではの貝にはまだ若くフレッシュなブルネッロがあう。続いて登場したのはBrunello di Montalcino Campo del Drago 2013 「竜の畑」という呼び名の通りカステリオン・デル・ボスコのクリュ「カンポ・デル・ドラゴ」は竜の背を思わせるうねった小川が流れていることで知られている。こちらはよく複雑味とポテンシャルを秘めた長期熟成可能なワインで「オマールブルーのロースト アメリケーヌソース Roasted Scottish Lobster a l’Armoricaine 」とともに。そして最後に登場したのが年間数百本しか作らないというBrunello di Montalcino Riserva 2012 Zodiac Limited Edition: Boar これは中国の現代アーティストが毎年干支にちなんだラベルを作成し、最新ヴィンテージの2012年は来年の干支である猪をテーマに作成された。マッシモ・フェラガモ氏がこの日のために選んだ1本はエディション・ナンバー333。「もちろんこの窓から見える東京タワーに敬意を評しての数字です」と心憎い演出だった。この日の料理は以下の通り。
Canapé Selection Designed by Chef Miyazaki お食事の始まりに
Autumn Inspiration 秋のインスピレーション
Geoduck Clam, Sea Urchin, Tuile ミル貝 ウニ ガレット
Roasted Scottish Lobster a l’Armoricaine オマールブルーのロースト アメリケーヌソース
Pan-Sautéed Duck foie Gras, Spices Bread, Celery, Black Truffles フォワグラのポワレ パンデピス風味 セロリ 黒トリュフ
Cocoa Bean Crusted Racan Pigeon, Pig Trotter カカオを纏ったラカン産仔鳩 豚足
Marinated Pineapple, Spices, Salty Coconut Sorbet アナナス マリネ スパイス風味 塩ココナッツ
SAPORITAをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。