イタリア菓子伝08 スフォリアテッラ
「ナポリには優美なものが三つある。一つは海、もう一つはヴェスヴィオ、そしてもう一つがスフォリアテッラ」。ナポリ中央駅前の菓子店「F.lli Attanasio」の店にはこう書かれた絵皿が掲げられている。ナポリには数々の伝統菓子があるが、中でも一番の自慢… 続きを読む
「ナポリには優美なものが三つある。一つは海、もう一つはヴェスヴィオ、そしてもう一つがスフォリアテッラ」。ナポリ中央駅前の菓子店「F.lli Attanasio」の店にはこう書かれた絵皿が掲げられている。ナポリには数々の伝統菓子があるが、中でも一番の自慢… 続きを読む
シエナは、トスカーナにおけるフィレンツェの永遠のライバルである。ルネサンス以前より栄え、街並みにはその繁栄の名残がしっかりと見て取れる。歴史や伝統にこだわるところはフィレンツェに負けない。ただ、明るく華やかというよりは、厳かで重厚。菓子も見た目よりも… 続きを読む
「実は優勝した時のためにスピーチを用意してたんですが、アクアパンナ賞までいただいたので、その時のスピーチは考えてなかったのでちょっと困りました。まず最初の7人には選ばれると思っていました。でも割とアメリカとアイルランドが強そうな感じがしてたかな。その… 続きを読む
「サンペレグリノ・ヤングシェフ」に日本人として史上初めて優勝した藤尾康浩氏に大会期間中密着取材。まず5月12日(土)大会初日は7時過ぎにルカ・ファンティンとともに会場入り。13時から特設キッチンで調理を始め、大会規定である5時間後に審査員7人に料理を… 続きを読む
バール・パスティッチェリアのウインドウの一番目につくあたりに手のひらほどもあるメリンガ(メレンゲ)が山のように積まれているのをよく見かける。卵白と砂糖を泡立てて乾燥焼きしたものが、いっぱしのお菓子づらをして鎮座しているのが、どうしても不思議でならない… 続きを読む
結婚式に欠かせない、アーモンドを糖衣で包んだコンフェッティ。古代ローマ時代にはすでに存在し、子供の誕生や結婚の祝祭菓子として用いられていた。ただし、当時はまだ砂糖はなく、蜂蜜と小麦粉でアーモンドを包んだものだった。糖衣で包むという方法は、伝説によれば… 続きを読む
復活祭が近づく2月の終わりから3月にかけて、スーパーや菓子店の一番目立つところにあるのが卵型のチョコレート、その次に目につくのはコロンバ。コロンバ・パスクアーレとも呼ばれる、鳩(コロンバ)をイメージした発酵菓子だ。初めて見たときは、「え、どこが鳩?」… 続きを読む
すでにSNSなどでご存じの方も多いかと思うが、去る2018年5月13日(日)ミラノで行われた料理大会「サンペレグリノ・ヤングシェフ」で日本代表、藤尾康浩氏(「ラシーム」)が優勝した。この大会はイタリアの世界的飲料メーカー「サンペレグリノ」が主催する大… 続きを読む
復活祭の時期になるとスーパーなどでコロンバが山と積まれているのが目につく。でも、ナポリでは復活祭といえばパスティエラである。表面にリボン状のパスタ・フロッラで網目模様があしらわれ全体に黄金色をしたトルタだが、見た目のシンプルさに惑わされてはいけない。… 続きを読む
フィレンツェから路線バスに乗って30分余り。終点のアンテッラで降りる。地図で言えば、フィレンツェの南東10キロほど。高速道路A1がすぐ傍を通っている小さな集落だ。目指すオリーブオイル農園Il Colleは件のバス停から2キロ弱のところにある。電話をする… 続きを読む