アブルッツォワイン紀行2 Valle Reale至極のモンテプルチアーノSan Calisto
アブルッツォはヨーロッパで最も緑が豊かな州である。総面積108万平方キロなので岐阜県とほぼ同じ広さだが、そのうち36%が3つの国立公園と1つの州立公園、30以上の自然保護区に指定されているのだ。そして総面積の3分の2以上が標高750mに位置する。山と緑に囲まれた自然豊かな地、と思っていただければ間違いない。今回のアブルッツォワインの旅で2番目に訪れた「ヴァッレ・レアーレ Valle Reale」はペスカーラとアクイラの県境に位置し、グランサッソ・エ・イ・モンティ・デッラ・ラーガ国立公園 Parco Nazionale Gransasso e i Monte della Laga、マイエッラ国立公園 Majella国立公園、シレンテ・ヴェリーノ州立自然公園 Parco Regionale Naturale del Sirente – Velinoと北西部が接している。つまり緑豊かなアブルッツォ州の中でもとりわけ自然に恵まれた土地にあるわけだ。 この地域はイタリアの中でも特にビオディヴェルシタ Biodiversita=生物多様性に富み、狼や猪、熊など多くの動植物が生息している。緯度的には南イタリアに位置するだけに夏は暑いが山岳部ゆえに冬の冷え込みは厳しい。この激しいコントラストが「ヴァッレ・レアーレ」の芳醇なワインを生み出す原動力になっているのだ。 「ヴァッレ・レアーレ」は合計46ha全てがビオ認証を受けたポポリ、カペストラーノ、サンカリスト、サンテウサニオ、ヴィーニャ・デル・コンヴェントの5つの畑でぶどうを栽培しておりそれぞれの異なるテロワールが個性の異なるモンテプルチアーノ・ダブルッツォを生み出す。特にオフェーナ平地に接するカペストラーノは「アブルッツォのオーブン」と呼ばれるほど夏は高温になることで名高い。#wearedabruzzo #vinidabruzzo Trebbiano d’Abruzzo 白い花、火打ち石。 Montepulciano d’Abruzzo スタンダードラインのモンテプルチアーノ・ダブルッツォ。酸を残し、小さな赤い実を思わせるニュアンス。 Montepulciano d’Abruzzo Vigneto Sant’Eusanio 2015 サンテウサニオはポポリに比べると泥が多い土壌のためモンテプルチアーノも完熟まで非常に時間がかかる。際立つ酸とクランベリーを思わせる優雅な芳香。 Montepulciano d’Abruzzo  Vigneto di Popoli 2015 透明感がありダークベリーを思わせる凝縮感と熱いミネラル、アタックはまろやかで長い余韻。 Montepulciano d’Abruzzo  San Calisto 2015 ★★★ ブルーベリー、バルサミコ、クローブ、リコリス、重厚なミネラル、驚異のモンテプルチアーノ。雑誌「ジェントルマン」ではイタリア赤ワインTOP100の7位に選ばれた。 Trebbiano d’Abruzzo Vigna del Convento 2015 ★★★ ステンレスタンクで発酵後1年間スキンコンタクト、2年間木樽熟成。毎年トレッビッキエーリを受賞しているアブルッツォ最高峰のトレッビアーノのひとつ。リコリス、火打ち石。 Valle Reale Parco Nazionale della Majella, Contrada S. Calisto, Popoli (PE) Tel085-9871039 http://vallereale.it/

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