自分にとって最適なオリーブオイルを選ぶには。
イタリアには、530を超えるオリーブの品種がある。これは世界で最も多い。そして、地理的表示であるDOP、IGPはそれぞれ42、5で、これも世界最多。生産量ではスペインが先頭を行くが、バリエーションではイタリアがトップであり、これがイタリアのオリーブオイル業界の強みとなっている。ところが最近、そのセールスポイントが揺らいできている。早摘みすることで、より青々とした香りと辛味を引き出そうという生産者が増えているのだ。 オリーブの実は、品種によって収穫のタイミングは微妙に異なるが、一般的には緑から紫色に変わったあたりが適正で、表面が完全に紫でも内側が白っぽい緑の状態であれば良好な熟成具合とされる。ところが、ほとんど緑のうちに収穫すると、青い香りと辛味、苦味が前面に出たオイルとなる。本来、デリケートな風味を持ち味とするタジャスカ種なども最近では、驚くほど辛く苦いタイプが出てきている。この現象の陰には、オリーブオイルの品評会やガイドブックの影響も少なくないだろう。より個性的、つまりより風味が強ければ高い評価を得られるとあれば、メーカーがその方向に従うのは自明の理だ。 この傾向はもう一つ、問題をはらんでいる。昨今の価格の高騰である。ここ数年、天候不順のせいで全体的に値段は上がっているが、特に上質とされるオイルの値段はとんでもなく高い。手間暇かけて栽培していること、収穫を早めているために搾油できる量が減っていることなどが影響している。オリーブオイルは日常的な食品であるということを忘れさせるほど高価なオイルは、果たして“自分にとって良いオイルなのか”と疑問に感じる。 こうした疑問に答えを出してくれたのが「ミケーレ・フィオレンティーノ」社のオイルだ。プーリア州フォッジャ伝統の品種ペランツァーナの繊細な風味を大事にし、値段は抑えめ、そして、ボトルデザインはシンプルで使いやすさを追求している。良いオイルとはつまり、「本来の品種や土地の特性を素直に表現している」「適正な価格」の2点。さらに加えるとすれば「自分の食の好みに合っている」か、そしてさらに、「容器」が食卓に置いて違和感のないデザインか、品質保持の機能の高い材質かどうかがポイントとなってくるのだ。 ガイドブックの評価はあくまでも参考にとどめ、自分の五感を使って選ばねばならないとつくづく感じている。SAPORITAをもっと見る
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