ダイ・パエサーニが故郷アブルッツォにパスタ1000kgを寄付
高田馬場にあるアブルッツォ料理店「ダイ・パエサーニ」オーナーであるジュゼッペ・サバティーノは、アブルッツォ州カステルグイドーネの出身。日本での生活はすでに20年になるが、今回のコロナ禍をうけ「ダイ・パエサーニ」もやはり4月以降休業していたのだが、その間も「ペッペ」ことジュゼッペの活動は止まらなかった。千葉にある畑でジュゼッペは日々レストランで使う野菜を育て、ヴェントリチーナやコッパ、サラーメなどサルーミ類も手作りしている。しかし休業中はそうした野菜も当然行き場を失ったのだが、レストランで使用する予定だった野菜を千葉の隣人や友人に無償で提供。せかっくだからこの期間に、イタリア野菜ビエトレの食べ方も教えてみた、と休業中にも関わらずジュゼッペは陽気に語っていた。 ジュゼッペの活動は日本だけに止まらず、ロックダウン期間中の故郷アブルッツォには地元の老舗パスタメーカー「ルスティケッラ・ダブルッツォ Rustichella d’Abruzzo」を通じなんと1000kgものパスタを地元に寄付した。カステルグイドーネ現市長であるドナート・サバティーノはジュゼッペの行動についてこんなコメントを残している。 「ジュゼッペは大変勇気ある行動によって故郷に寄付をしてくれた。60年代生まれのジュゼッペはアブルッツォを離れて長いが片時も生まれ故郷を忘れたことがない。多くのレストランで働き、汗水流しつつ努力と苦労を積み重ねてこれまでの道を切り開いてきた男だ。ゆえに今回のような未曾有の危機でも生まれ故郷への思いを忘れることはなかった。新型コロナウイルスで経済的にもダメージを受けた人々へ、その思いを届けてくれたのだから」 このプロジェクトは「ルスティケッラ・ダブルッツォ 」社長ジャンルイジ・ペドゥッツィとともにはじめたものだが、先日ついにパスタ満載のトラックがカステルグイドーネに到着。市役所を通じて各家庭に届けられることになった。まだ日本からイタリアへの渡航は事実上禁止されているが、近い将来解禁された折アブルッツォを訪ねる機会があれば、カステルグイドーネを旅してみてほしい。ふとすれ違った地元のご婦人から「あら、日本人?苦しいロックダウン中に日本のレストランからパスタをいただいて、とても助かったのよ。「ダイ・パエサーニ」ってご存知?」なんて会話になれば嬉しいではないか! Dai Paesani ダイ・パエサーニ 東京都新宿区西早稲田2-18-19 Tel050-5590-0546 2020年6月2日から営業再開予定

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