Asia 50 Best 2021 最優秀女性シェフは譚綺文 DeAille Tam
毎年恒例、Asia 50 Bestの時期がやってきたが昨年は散々だった。本来ならばこのアワード史上初めて日本がホストカントリーとなり佐賀県武雄市にて華々しく開催される予定だったのだが、新型コロナウイルスの発生を受けて全面的に中止に。同時期に特別運行されるはずだったJR九州の豪華列車「ななつ星」も運行中止となり、肝心のアワードは東京赤坂のCross Tokyoにて秘めやかに、そして厳かに行われたのだった。というのもその頃はイタリアで感染拡大が始まっており、日本における唯一のイタリア人ランキング・シェフ、ルカ・ファンティンとともに「イタリアに力を」というアピールをセレモニーの間にしたこともあった。 以来早一年が過ぎ、レストラン界を巡る状況はシンガポール、NZ、台湾など一部の国、地域を除いては世界規模でほぼ変わらないか改悪の一途をたどっているのが現状だ。2020年はさまざまなアワードもリモートで行われたが、今年のAsia 50 Bestもやはりリモートで2021年3月25日にランキングの発表が予定されている。それに先駆けて発表されたのがアジア最優秀女性シェフ賞で、今年は上海の「オブスキュラ Obscura」の譚綺文 DeAille Tamが選ばれた。 10才の時にカナダに移住したDeAille Tamは大学在学中に料理に目覚め、大学を辞めて料理の道を志した。トロントの料理カレッジに再入学後して本格的に料理を学び、大学院ではイタリア料理を専攻したというキャリアの持ち主だ。2014年に香港に帰国すると「ボー・イノヴェーション=厨魔 Bo Innovation」でシェフのアルヴィン・レオンとともに働き、上海に姉妹店「ボー・シャンハイ Bo Shanghai」がOPENするとレオンとともに共同総料理長に就任。2018年にはミシュラン1つ星を獲得したが、これは中国メインランドにおける女性シェフとしては史上初の快挙。現在は夫でありパートナーのサイモン・ウォン Simon Wongとともに「オブスクラ」のシェフ兼共同経営者を務めている。 今後のAsia 50 Bestの特別賞発表スケジュールは以下の通り。2021年3月4日 One To Watch アワード、3月11日 Inedit Damm Chefs’ Choice賞、3月25日のアワード発表当日は、サスティナブルレストラン賞、Gin Mare Art of Hospitality賞、アジア最優秀パティシエ賞の発表が予定されている。SAPORITAをもっと見る
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