虎ノ門横丁に奥野義幸シェフ&ミツカン味ぽんのPOP UPレストラン登場
2020年6月11日虎ノ門ヒルズビジネスタワー3FにOPENした「虎ノ門横丁」はグローバルビジネスマンをターゲットにしたフードコートで、予約困難な名店25店舗が集まったことで人気となっている。プロデューサーは食通として知られるタベアルキスト、マッキー牧元氏。その「虎ノ門横丁」に2022年5月14日(土)〜5月29日(日)まで期間限定ポップアップレストラン「AJIPON DANRAN DINING」がOPEN中だ。これはマッキー牧元氏のプロデュースにより、9年連続ミシュラン東京ビブグルマン受賞の「リストランテ ラ・ ブリアンツァ」奥野義幸シェフとのコラボ。もちろんイタリア料理なのだが、ミツカン「味ぽん」を全メニューに使用した実にユニークな企画となっている。
ランチは2種類で「味ぽんトマトソースのパッパルデッレ」と「味ぽんボラナーラ」各15食1500円。一方ディナーは前菜、パスタ、メイン、デザートのコース仕立てで全7品9000円。その全てに「味ぽん」を使用し、異なる味わいに仕上げている奥野シェフの超絶技巧に注目だ。例えば前菜の「味ぽんサーモン/カポナータ/ブッラータ/味ぽんレモネードジュレ」は味ぽんを使ってサーモンをマリネ。カポナータの酸味、ブッラータの濃厚な脂肪分とのコントラストが新鮮。ほぼ透明なレモネード味ぽんジュレが彩りを添え、異なる酸味の奥に潜む味わいを探す楽しみがある。
パスタは「自家製サルシッチャとンドイヤのラグーソースの味ぽんトンナレッリ/味ぽん温泉卵と鶏皮豚骨味ぽんクロッカンテ」はローマ伝統の手打ちパスタ、トンナレッリに味ぽんを練り込み、カラブリア伝統のンドゥイヤを使ったサルシッチャのラグー。これだけでも十分成り立つ一品だが、さらに温泉卵、カリカリにローストした鶏皮豚骨のクリスピーさがアクセント。卵のまろやかさが酸を包み込んでよりまろやかに。この温泉卵はアスパラガスと合わせても好相性のはず。
メインは「味ぽん頰肉煮込み/味ぽん焼き野菜」で、これは牛頰肉をサンジョヴェーゼと味ぽんで3時間煮込んだほろほろのブラザート。酢の効果で肉はよりマイルドかつ柔らかく、添えられたフランボワーズのグレモレータソースは、穀物系とは異なる果実系の酸味で、その比較を楽しむのもまたいい。
最後のドルチェは「味ぽんフルーツガスパチョ・パンナコッタ」で、生クリームにココナッツパウダーをミックスしたややアジアンテイストのパンナコッタに、味ぽんを使ったガスパチョ仕立てのソースがいいハーモニー。見た目はベリーソースなのだが実はガスパチョ、というのが最後のサプライズだ。
近年世界のトップレストランでは自家製の発酵調味料やKOMBUCHAなど従来ない独自の酸味をうまくいかす調理法がトレンドであり、前菜からデザートまで、いかに酸をうまく最後まで飽きさせずにコースをし合ってるか、が重要視されている。現在LA在住で日本とアメリカを行き来する奥野氏はそうしたトレンドにも敏感で、味ぽんを使ったさまざまな酸の出し方、合わせ方にのぞみ、非常に満足感あるメニュー作りに成功した。奥野氏の意欲的なコラボ・メニューに興味ある方は是非今月中に「虎ノ門横丁」で是非トライしてみてほしい。またソムリエ大越基裕氏によるワインセレクトも興味深く「サーモン」にはフレッシュな酸が際立つLambrusco Sorbara 2019 Cantina della Volta、トンナレッリにはスペイン、カスティージャ・イ・レオンからベルデホを使ったフレッシュかつ果実味豊かなMajuel del Chiviritero La Seca 2017 を。そしてブラザートにはシチリアからピノのニュアンスがあるEtna Rosso Tenuta delle Terre Nere 2020をセレクト。グラスワインは各1000円、フリーフロー5000円もあるので奥野氏の料理と合わせて大越セレクションも試してみてはどうだろう。
AJIPON DANRAN DINING
2022年5月14日(土)~5月29日(日)
虎ノ門横丁 東京都港区虎ノ門1‐17‐1 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー 3F
ランチ 11:30~13:30(※5月17日(火)、5月28日(土)は、ランチタイム貸切営業)ディナー 19:00〜全予約制、一斉開始
ランチ1,500円、ディナー(全7品)9,000円 全9席
予約Webサイト:https://yoyaku.toreta.in/ajipondining-toranomon
SAPORITAをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。