「フォーシーズンズホテル大阪」で味わう至高の美食体験




「フォーシーズンズホテル」国内4店舗目となる「フォーシーズンズホテル大阪」が2024年8月大阪中之島エリアに誕生した。これまで「丸の内 東京」「東京大手町」「京都」と、いずれも日本を代表する最高のロケーションでラグジュアリーなステイが楽しめることに加え、充実したダイニングが魅力だったが「フォーシーズンズホテル大阪」のダイニングもやはり充実のひとこと。そのメインとなるのが現代フランス料理の巨匠ヤニック・アレノ氏が手がけたモダンフレンチ&江戸前鮨「鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノ」だ。1968年に生まれたヤニック・アレノ氏は18歳から料理の道に進み、「ル・ムーリス」総料理長だった40歳の時にミシュラン3つ星を獲得。現在はミシュラン3つ星「アレノ・パリス・パヴィヨン・ルドワイヤン」「ル 1947」はじめ世界中に合計15の星を持つ第一人者だ。
そのヤニック・アレノが監修する江戸前鮨とは果たしてどのような料理なのか。今回特別に「フォーシーズンズホテル大阪」にお招きいただき、期待に胸躍らせつつ37階にある「鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノ」のカウンターに座った。料理長として腕を振うのは海外での勤務豊富な寿司職人、安田至氏。なぜ現代フランス料理と江戸前鮨なのか、と思う人もいるかもしれないが、アレノ氏は以前から日本の料理文化に造詣が深く、2018年「アレノ・パリス・パヴィロン・ルドワイヤン」内にフランス流江戸前鮨店「ラビス」をOPEN。半年でミシュラン1つ星を獲得するなどフランスでの評価も非常に高く、次いでモンテカルロにも「アビス」もOPEN。フランス・モナコ以外で世界初となる3店舗目がこの「鮨 ラビス 大阪 ヤニック・アレノ」なのだ。





この夜いただいたのは「おまかせ35,000円」のコースでまず前半は「エモーション」後半が「握り」そして最後に「甘味(あまみ)」という三部構成になっている。まず序曲となる「エモーション」に登場したのはエンダイブの小さなブーケの中に洋梨やマッシュルームを包み込んだフィンガーフード「エンダイブとトレビスのサラダ」、ヨーロッパではクネルなどに登場する川かます=パイクの卵をキャビア代わりに見立てた「アーティチョークの豆腐 スモーク川カマスの卵」、和洋折衷ホットサンドをイメージさせる「温泉卵 キャビア 大トロ トースト」そして酢橘を効かせた「牡蠣 しそゼリー」。特に最初の2品はパリの「ラビス」でもシグネチャーとなっている料理だが、この4品いずれも軽快かつ、瀟洒でバターやクリームといったフランス料理らしいエッセンスは使っていない。あくまでもこれから続く握りの脇役としてそのスタンスは実に控えめであり、使用している魚介は川かますの卵、キャビア、牡蠣、と決して江戸前鮨には登場しない素材をあえて選んでいるところにアレノ氏の鮨へのリスペクトを感じた。











後半戦となる「握り」はまず2種のお造りから始まり、アジ、金目鯛、カマス、ブリ、中トロ、ヒラメなどの握りの後にボタンエビの磯辺巻を挟んで、ノドグロ、ウニ、イクラご飯、そして最後に大トロという流れだった。いずれもその日の最良のネタを選んで握りにしてくれる安田氏の所作は流れるように美しく、時折見せてくれるユーモラスな一面も食事をより一層楽しいものにしてくれた。
最後の「甘味」は「イチゴの砂糖焼き ウイキョウ」「白味噌のアイスクリーム すだちゼリー」「大葉の液体窒素」「海苔のパイとジャスミンクリーム」とこちらは和の素材を取り入れつつもフランス菓子の技術を取り入れたプティフールの連続。とても素晴らしいフィナーレで食後感もとても軽くヘルシーな内容だった。
締めに隣接する「バー・ボタ」でオリジナルカクテル「コントラスト」を一杯いただく。これはバーボンにスパイスバニラシロップ、マンチーノキナート、白味噌、唐辛子、ひのきの香りを加えた刺激的で森の香り漂う食後酒だった。




中之島を見渡すスーペリアルームで気持ちよい朝を迎えた後、ランチはメインダイニングである広東料理「江南春(ジャンナンチュン)」へ。香港出身の総料理長レイモンド ウォン氏が作る、新鮮な素材を活かした美味なる料理の数々は見目麗しく、大阪の街並みを眺めながらの素晴らしいランチタイムだった。
今年2025年には大阪万博が開催されることから世界的に注目されている大阪だが、その新たなランドマークとなるのが「フォーシーズンズホテル大阪」であることは間違いない。フランス、日本、香港の美味を堪能できるラグジュアリーな空間は、次の大阪への旅の第一候補としてみてはいかがだろうか。

https://www.fourseasons.com/osaka
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